フランスはストライキの国である。つい先日、エアーフランス航空のストが終わったかと思えば、今度はSNCF(フランス国鉄)である。本当に最悪だ。そしてよりにもよってこんな最悪の時期に、私の旦那はある試験を受けるためにグルノーブルからニース、グルノーブルからリオンへ電車を使わなければならなかった。その旅の長いこと長いこと…。彼が言うには人生で最悪の列車旅だったらしい。

ストライキだからといって全ての列車が走らなくなる、というわけではない。国によって課されている最低運行制度のおかげで、約70%のTGV(新幹線)と50%強の地方鉄道が、国の鉄道網で通行している。つまり、列車の数が減るということ。となると、駅に人がごったがえす。目的地にダイレクトで行く列車がキャンセルされてしまった場合は、他のルートを考える。みんながそうすると、今度は50%~70%に減った列車に多くの人が詰め込む。当然電車は満員状態になり、人が多すぎるため車の速度をあげられなくなる。最悪の場合、車掌が途中で走行不可能と判断する。すると乗客は全員途中の駅で降ろされてしまう・・・・。実際、うちの旦那はグルノーブルからニースに行くのに9時間かかり(通常6時間半位)、グルノーブルとリオンの往復(通常片道1時間半)に丸一日かかった(朝7時に家を出て帰ってきたのは夜中の12時だった)。やれやれだ。

日本でも人身事故や地震などで電車がストップすることがあるけれど、フランスはストライキで電車がストップする。去年のクリスマス、私たちはディズニーランドパリに行ったのだが、帰りのパリ市内行きの地下鉄が何ヶ月もストを続けていたために帰れなかった。要するに、フランスではストライキはそんなに珍しいものではないということだ。大学入試や就職試験などの大切なアポイントがある時は、ストがあってもいいように早く家を出る。

労働者の権利として、「争議権」がある。雇用者が言うことをハイハイ聞いて我慢するといのではなく、この権利を行使し戦うという点は評価する。事実、日本社会では考えられないほどフランスでは労働者が元気だ。それでも私には労働者側の求めることにはキリがないように思える。誰だってできるだけ働かずに、できるだけ多くのお金がもらえる方がいい。しかも、ストがフランス経済にもたらす影響も大きい。生活している私たち一般市民にとっては、ただただ迷惑だ。

フランスと日本の労使関係は180度異なるのではないか。日本にはもっと「労働者の権利」を保障してほしい。そしてフランスにはもっと「争議行為の正当性」を厳しく取り締まってほしいと思う。

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