海外のスーパーと子供

日本でもフランスでも、主婦の友といえばやっぱり、“スーパーマーケット”。

フランスにもAuchan、Géant Casino、Carrefour、Super Uといった大型スーパーがあるが、おもしろいのは、スーパーからフランス人の生活を知ることができる点である。その国のリアルな生活の感覚を掴むには、実際にスーパーに行ってみるのが一番良い。今回はフランスのスーパーと日本のスーパーの相違点から、消費者志向の違いを導き出し、フランス人の生活を探ろうと思う。フランスと日本のスーパーで異なる点は多いのだが、そのなかから以下3点を挙げる。

 

1.ショッピングーカートの違い

フランスのショッピングカートはとにかくデカイ!大人2人が入れる大きさだ。日本のそれとは比べ物にならないサイズ。買い物しながらこの特大カートを押すのは、一苦労である。

フランスの特大ショッピングカート

では、なぜフランスのカートは日本のものと比べてこんなに大きいのか?

当然ながら、消費者がそれだけ大きなもの・たくさんの量を買うからである。確かにフランスのスーパーに売ってある商品は日本に比べて大容量のものが多い。実際、フランスのスーパーで買い物をしているお客さんは、ドカドカと大容量の商品を特大カートに積んでいく。そして商品で山積みになった特大カートを脇に、レジに並ぶお客さんの光景をフランスではよく目にするのだ。

 

2.スーパー安売り商戦の違い

安売り商戦にも違いがある。日本の場合、スーパーの広告を見ると「月曜!肉の市」、「水曜、魚大安売り」といったように、曜日ごとに異なる商品を安売りしているのが主流だが、フランスでは「3つ買えば1つタダ!」、「2つ買えば2つ目は50%オフ」といった方法が主流である。

こういった安売りがスーパーであれば、当然消費者は「今は必要ないけど、この機会に多めに買っておくか!」となり、1度の買い物でたくさん買うようになる。消費者のこのまとめ買い傾向が、上記のショッピングカートの異様な大きさの秘密にも繋がっているのかもしれない。

また、1度に多く買う傾向を助ける要因として、商品の賞味期限の長さが挙げられる。さすがに肉や魚の賞味期限は日本とさほど変わりはないが、フランスでは一般家庭が日常よく消費するたまご、牛乳、食パンなどの賞味期限は約3週間と日本に比べて長く、それゆえ長い目で見ればまとめ買いしても無駄にならないのだ。

しかし、小売店側からするとこの日持ちする商品は厄介の種である。在庫費がかかるからだ。できるだけ新しい商品を店頭に並べたいスーパー側からすると、何としてでも在庫を減らしたい。そういった小売店側の狙いがあって、フランスのスーパーでは「3つ買えば1つタダ!」といった安売り商戦を繰り広げていると言えるだろう。

 

3.日曜日

日本では、日曜日はスーパーにとっては書き入れ時であり、どのスーパーも競うように目玉商品の値引きや惣菜モノの安売りなどを行っているが、フランスのスーパーは日曜日は休みである。法定規則により、フランスではほとんどの店が休みであることから、フランス人は日曜日はゆっくりと家族みんなで家で過ごすといった家庭が多いようである。フランスでは、日曜日に家族でショッピングセンターに買い物に行くことがない。このことからも、日本家庭とフランス家庭の1週間の生活の違いをみることができる。

これら3点から、フランスの大半の家庭が週に一度、食料品をどっさりまとめ買いをし、日曜日は家族とゆっくりする日にあてるといった生活様式を持つということがわかる。まとめ買いをすることで何度も買い物に行く手間を省き、できるだけ余暇の時間を持とうとするフランス人の価値観を垣間見ることができる。また、反対に日本人の消費者は、食品にはより新鮮なものを求めるという傾向があるともいえる。これは、多湿な日本の気候や生魚を食べる日本食とも関係があるかもしれない。

 

スーパー1つ挙げても、フランスと日本ではこんなにも違いがある。

それら1つ1つの違いから、その国に住む人の価値観の違いまでも感じ取れる点がおもしろい。

写真:Diego Sevilla Ruiz

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