ファッションモデル。美しく、華やかで、かっこいい。子供の頃遊んだバービー人形の実写版のような完璧なスタイルと、どんな洋服にも引けをとらない自信あふれるプロポーション。世界の有名ブランドの新作を身にまとい、たくさんののカメラの前でポーズをきめ、その洋服の良さを最大限に引き出す存在。

女性なら1度は憧れるファッションモデル。そんなモデルの世界を5年にわたって取材をし、完成させたドキュメンタリー映画”Picture Me”(ピクチャー・ミー)”が、今ヨーロッパでにわかに話題をよんでいる。


しかし、この映画に収録されている物語はとても感じのよいものではない。”Picture Me”は、モデル界の知られざる裏側、汚い部分を暴露したものだ。

Picture Meある16歳のモデルは語る。

「45歳の男性カメラマンが私を起用しようという話になったとき、モデル事務所は私に言いました。彼と寝なくてはならないと…。」

またあるモデルは語る。

「“キャスティング”では、みんなが私の太ももを引っ叩くのです。私はどう見ても太っていないし、これまで太ったこともありません。私はずっと同じ体重でいるのに、みんなが私のお尻を叩いてイタリア語やフランス語でこう言うのです。“おぉ!デブ!”、“ここがデカすぎるのよ”。」

この映画を完成させたサラ・ジフという女性も、世界のトップモデルの1人。14歳でモデルの世界に入り、20歳になる頃には父親の収入を上回っていたという。彼女にとって3度目のキャスティング経験のことについて、こう語っている。


「その時は、私たちは1人1人部屋のなかへ通されました。カメラマンさんに“服を着ていない君の姿が見たい”と言われ、ズボンを脱ぐように要求され、しまいにはミッキーマウスのボクサーパンツとスポーツブラのまま立たされました。まだその頃、胸もふくらんでいなかったというのに…。それはまるで、サメが私の周りをウロウロしているかのようでした。カメラマンさんはそこらじゅう歩き回って、何も言わず私を見上げたり見下ろしたり…。私は彼の言うとおりにしました。ただ単純に気に入られて、仕事をとりたかった。その頃の私は何もわからなかったんです。」

モデル界の問題として、しばしば議論されるのが“痩せすぎモデル”によるファッションショー出演の賛否。2009年、西洋ファッション界随一の有力者で『ファッションの帝王』の異名を持ち、「シャネル」のデザインを手がけるカール・ラガーフェルドは言いました。

「ファッションは夢と幻想の世界だ。丸い女なんて誰も見たくない」

“Picture Me”は、モードの帝王が言うところの「夢と幻想」を真っ向から崩す作品だ。 世間ではあまり知られてはいないトップモデル界の真実を描き、新たな問題提起をする映画、”Picture Me”。2010年ミラノ国際映画賞で、観客賞大賞を受賞。フランスでは10月20より公開(日本での公開は未定)。ファッション業界関係者は「モデル業界を取材したベスト映画」、「ファッション業界を巧妙に、かつ誠実に描写した作品」と評価している。

Picture Me 予告編


1コメント

  1. 水トアナのような美味しいものが好きで我慢しない人生楽しく過ごしてる健康的な体の人が人気なのに。
    モデル界ずれてる。
    サメうようよのモデルの仕事システムにNO。
    モデル同士で雑誌作っちゃって仕事の為に脱いだりしなくて良い痩せすぎ無くて良いありのままでよい
    そんなモデルさん想いの雑誌作り普及させましょ。
    モデルによる非暴力の好きなファッションを来て自分たちで作った雑誌キュレーションWEBサイトを使ってメイク洋服おしゃれ等を楽しみを発信する事で世の中を変える人権運動.フェミニズム(男女平等運動).民主主義運動である。

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