カップルレゴの会話

日仏カップルである私たち夫婦は「日本は~よね」、「フランスは~だよ」といった答えのない会話をよくする。先日は(どうしてこんな会話が始まったのかよく覚えていないが)、日本とフランスどっちが元気のない国か?というトピックで盛り上がった。これはその一部である。

私(日本人);
フランスって年中ストライキやってて、不便は不便なんだけど、なんだかんだ言って国民が元気があるように思えるよね。だって、ストライキってのはそれが正しいにしろ、間違いにしろ、“自分たちで世の中を変えてやる!”っていう意思の現れでしょ?日本も学生デモが頻繁にあった時期もあるけど、それはもう昔の話。今の日本は、総理大臣だってころころ変わるし、政治的無関心は相変わらずだし、大人になりたくない子どもの数も世界一、子育てへの不安・負担に思う独身女性の数も多い。国民がどこかあきらめちゃっているようにも映る。だから、フランスの元気の良さが少し羨ましくも思うよ。」

旦那(フランス人);
「いやいや、それは違うよ。確かに日本は今元気がないのかもしれないけど、それでもフランスよりは元気がある国だと僕は思うよ。だって、国民1人1人がきちんと義務を果たしている。フランスは権利ばかり主張して、義務を怠る。年中あるストも、革命家精神の表れだと美化することもできるけど、見方を変えれば単なる“なまけ心”。大学の費用を国がほとんど持ってくれるような素晴らしい教育制度もっているのに、フランスの大学の学士号を卒業する人は全体の4割。働くのを放棄して、失業手当のみで生活する者もいる。こんなの税金の無駄遣いだよ。フランスで真面目に働いている人間が、働かずにのらりくらり生きている人間に対して金を払うなんて間違っている。働いている者も、やれ給料を上げろ!だの、労働時間を週30時間にしろ!だの、休暇を増やせ!だの、留まることを知らない。できるだけ楽をして生きようと考えるフランス人はとても元気があるとは言えないでしょ。

私;
うーん。まぁ、確かに…。フランスは何でもストライキで解決しようとする部分もあるように思えるし。そんなんだったら、いっそストライキなんてのがない国の方がよっぽど良いよね。真面目に一生懸命働く日本人の方が未来に希望を持っているってことになるのかなぁ?

旦那;
僕は学生ストライキを決行していた団体の長に話をしてみた。僕が“それでもフランスの制度はアメリカや日本に比べて恵まれている部分が多いのでは?”と言うと、彼は“希望を持たない国と比べても意味がない”だって!そう言って、彼は大学の前でストの団体とBBQ。これっておかしいでしょ?もちろん、ストの中には本当に団体運動を必要とするものもある。でも、フランスで年間に起こるストライキのうち何パーセントが真に必要なストライキなんだろうって疑問に思うね。

私;
そうかぁー。働きすぎの過労死で亡くなる人の比率が高い、真面目で勤勉な国ニッポンと、年中ストライキで怠け者の多い、バカンスの国フランス。どーにか、バランスの良いようにならないものかねぇ。右翼でも、左翼でもない、中立な国をつくるってのはそんなに難しいことなのかなぁ?

旦那;
人は自分が一番かわいいからねぇ。政治家もデモ隊も国民も、結局自分のことしか考えない。人間のエゴイズムが世界でのあらゆる問題の根源であると僕は思う。国だって、自分の国の利益ばかりを追い求めるからダメなんだ。ま、きれいごとなんだろうけど。

私;
うーん。まぁ、人間は神じゃないからねー。

写真:Micha Kaufman

シェア


返事を書く

 

※ コメントは承認制です
コメント反映までに時間がかかることがあります。予めご了承ください。

1コメント

  1. 問題は自分が引き下がったら相手はその分前に出てくるってこと、
    我慢には限界があるけど、戦おうと決めたそのときには譲歩した分相手のが有利になってる。
    結局自分の利益を主張しあって最初から睨み合ってるほうが最小限の損失で済むんだよ。