花の都、パリ。毎年3300万人の観光客が世界中からやってくるフランスの首都は世界で一番観光客の多い街である。パリを訪れる外国人観光客も97%と高いが、パリ観光協議会理事長のジャンピエール・ブラットさんはこのように語る。

「パリジャンのなかには、日本人とイタリア人を同じように迎えない人もいる。パリが感じの悪い街として評判になるのは、どうにかしなければならない問題だ。」

筆者も現在パリに住んでいるが、やはりパリの人は「外国人観光客に冷たい」と思う。ブラット氏が語るように、パリ人には行儀の悪い人が多く、外国語に関する知識もあまりない。もちろん全てのパリジャンがそうだとは言わないが、全体的にどこか横柄で人を上から見下しているかのような態度をとっているような印象を受けることも少なくない。

 

● 日本人観光客にも冷たいパリ人

ここに感じの悪いパリ人のステレオタイプをネタにしたフランスのCMがある。もちろんこれはブラックジョークで、フランス人はこんな風に意地悪だと真に受けて見るものではない。しかし、パリジャンの少しひねくれた性格や意地悪な冷淡さを端的にわかりやすく表しているもののようにも取れてしまうのが正直なところだ。

しかしフランス人は外国人に冷たい人が多い一方で、世界からやってくる観光客のおかげでパリの経済が潤っているのも事実だ。そこでパリ観光協議会はパリ市内のホテル、タクシー、レストラン経営者のために外国人観光客対応マニュアル”Do You Speak Touriste?”を作成した。このマニュアルで、外国人観光客に礼儀よく接する方法やそれぞれの国の文化の違いなどを説明。パリに訪れた外国人が現地人に侮辱されることを防ぐ目的である。

 

● ”Do You Speak Touriste?”が提唱する各国の文化の違い

パリ人が外国人に対して冷たいと言われてしまう原因のひとつとして、パリ人の他国文化への理解が欠けている点が挙げられる。そこでこのガイドブックでは、フランス人と外国人の価値観の違いを説明している。ここでその一部を紹介したいと思う。

ついに登場、世界一冷たいパリ人のための外国人観光客対応マニュアル・アメリカ人…夕飯は6時に食べる。Wi-Fi はどこでも使えると思っている。初対面の人でもすぐに下の名前で呼ばれたいと思っている。

・中国人…買い物中毒。全員が笑顔で対応してくれるものだと信じている。

・ドイツ人…正確性、清潔さ、握手が好き

・イタリア人…短気。集団で旅行し、食事時間が遅い

・日本人…日本に帰るまで決して苦情を言わない

・スペイン人…ディナーがとても遅い(11時位)なので、レストランは閉店時間を前もって知らせておく必要がある。

あまりにもステレオタイプな内容に早くも各国の海外メディアでは批判が相次いでいるが、それまで外国人に対して無関心だったパリ人にとっては大きな成長ではないだろうか。

 

● 「パリジャンは最悪だ」と愚痴るパリ人

世界でも評判の悪いパリ人。しかし、パリ人を悪く言うのは何も外国人だけではない。私が思うに、パリ人の悪口を最も言っているのはフランス人自身、いやもっと言えばパリ人自身だと思う。

パリ人は汚い、パリ人は意地が悪い、パリ人は冷たい、パリ人は自己中心的、パリ人はすぐに怒る、パリ人は冷たい、パリ人は高慢、パリ人は高飛車…。

パリに住む人が言う「これだからパリ人は…」というセリフをこれまで何度聞いてきたことか。結局のところ、パリ人は外国人に対して冷たいのではなく、”自分以外の人”に対して冷たいのだと思う。南仏のビーチで過ごすバカンスが大好きなフランス人でありながら、寒いパリに住み毎日仕事に追われる。「本当だったらパリではなく暖かい所でゆっくりしたいのに…」というフラストレーションが冷たくて横柄なパリジャンの態度に繋がる。

私は南仏ニースとパリの両方で暮らしたことがあるが、やはりパリ人のほうがストレスがたまってイライラしがちで外国からの観光客に対して冷淡で、和やかな雰囲気で接する努力をしない、といった傾向がある。

パリを最も嫌っているパリジャンが「パリは素晴らしい!」と言ってやってくる外国人観光客に腹が立つ。

パリ人が外国人に冷たい理由も、日本人女性に多いパリ症候群の原因も、全てはパリ人の”日々のフラストレーション”にあるような気がしてならない。

 参照

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1コメント

  1. CM爆笑しました笑
    こうゆう記事が結構あるからあんまりパリに行きたいって思わないんですよね。私は南仏によくいくんですが、パリ以外でもフランス人の生活はストレス溜まるなーってよく思います。ニコニコしてるだけじゃ誰も動いてくれないんですよね。