海外で学ぶ日本人学生の数は2005年の6万2853人をピークに年々減少しています。経済協力開発機構(OECD)が昨年発表した加盟国の教育に関する調査結果「図表でみる教育2013年版」によると、大学など高等教育機関に在籍する日本人のうち、海外に留学している学生の割合は、日本は1.0%で、比較できる加盟国33カ国中、ワースト2位でした。

内向き傾向にある日本の若者ですが、海外で生活すると実際にどんなメリットがあるのかよくわからないという学生も少なくないのではないでしょうか。言うまでもないですが、実際に海外で生活してみて得られる力というのは何も語学力だけではありません。そこで今回は、インターネット上の様々なサイトを参考に、海外在住者が語る「海外で得た生きる力」を7つご紹介します。海外に行った日本人は語学力以外にどのようなことを学び、何を身につけるのでしょうか。

 

1忍耐力

忍耐力とは苦しさ、辛さ、悲しさなどを耐え忍ぶ力のことを言います。海外で生活していると、日本では難なく手に入るものでも思い通りにいかないことがたくさんあります。例えば店員さんの反応ひとつにしても、海外では日本のように丁寧で感じのよい接客をしてくれる人ばかりではありません。海外生活を初めて最初の頃は思い通りにならないたびに腹を立ててしまいますが、それを何度も繰り返しているうちにいつの間にか小さなことでイライラしない「自分」へ変わっていきます。忍耐力は海外生活へ慣れていく過程で得られる力のひとつです。

2適応力

適応力とは、環境に従い行動や考え方をうまく切り替える能力。適応する力のこと。「郷に入っては郷に従え」ということわざがありますが、その土地に馴染もうと努力すれば適応力が自然と身につくのは当然です。海外で生活して文化の違いを受け入れるということを繰り返せば、どこに行っても割とすぐに環境や人に馴染むことができるようになります。

3創造力

すき間産業の発達している日本では「こんなものがあればいいな」というものは大体手に入れることができますが、海外の場合はなかなかそうはいきません。発展途上国なら尚更モノがない生活になります。カラオケもゲームセンターもない場所や、日曜日にはどのお店も閉まる場所では時間を持て余してしまうことも。そんな「日本にはあったはずのものがない生活」を強いられると、人間は「ない」なりに工夫をして楽しむものです。海外でほしいモノがないなら自分で作ったり、遊びを自分で考えたり…。自然と想像力も身につきます。

4自己表現力

 海外で外国人と関われば、必ず必要になってくる能力です。日本では意見をはっきりと言う人は煙たがれることもありますが、海外では自分の意見や考えをきちんと表現することが求められ、曖昧な答えは嫌がられます。自分の言いたいことや考えを言葉にして、自分と言う人間を相手にわかってもらう能力=自己表現力が海外生活で身についたという人は少なくありません。

5広い視野

海外で生活するとは、それまで自分には関係のないと思っていた国を、日本と同じように受け入れることです。不思議なことに1つの国を自分のこととして受け入れると、他の国のことまで自分のことのように捉えることができるようになります。すると、日本という1つの国ではなく、世界をより体系的に見るようになります。これが海外生活者が語る「グローバルな視点」、「視野が広がる」ということではないでしょうか。

6批判的思考力

批判的思考力(クリティカル・シンキング)とはあらゆる情報に対して批判的な思考を働かせて分析する習慣のことを指します。海外在住経験者はよく「海外で生活してみて初めて日本という国を深く理解できた」と語ります。違った視点から日本を見ることで、日本という国の特徴がよりクリアーになります。それはつまり、日本の良い点と悪い点を客観的に分析できるようになるということ。自分の住む海外に比べて日本の至らない点、もっと改善できる点に気が付きます。そうすると自分の周り環境をそのまま受け入れるのではなく、問題意識をもって冷静に批判する習慣がつくようになります。

7へこたれない精神力

海外で何度もぶつかる「言葉の壁」。日本で語学学習をしている分にはやる気がなくなれば、参考書を閉じてしまえば語学から逃げることができますが、海外生活をしているとそうはいきません。言いたいことが相手に伝えられないという悔しい経験をしても、外国語を話すのをやめることができないのです。つまり、逃げずに何度も壁にぶつかっていくということを”強いられる”ということ。これによってへこたれない精神力が身につかないわけがないですよね。

 

まとめ

海外で生活するとはつまり、「自分を鍛える」ということ。海外では思ったようにいかないことが多い分、精神的に鍛えられます。最近の若者は内向きだと批判されていますが、私たち大人や海外生活の経験者がもっと海外生活で得られるものを若い世代に伝えていくべきなのかもしれません。「若い時の苦労は買ってでもせよ」ということわざがありますが、海外生活での苦労は必ず貴重な経験となって将来役立つものということを若者に知ってほしいなと思います。

海外在住者の皆さんは、海外生活で他にはどんな力が身についたと思いますか。コメント欄や、Twitter、Facebookなどでぜひお聞かせください。

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1コメント

  1. 自分に自信を持って行動することの重要さと素晴らしさでしょうか。日本では、右ならえの環境で育っているので、自分なりの意見があっても、それが本当に正しい判断なのかどうか、疑ってしまい、周りに合わせて、行動出来ないことが多いですが、海外では結構、自分なりの意見や、思い付きを思い切って言うと、斬新な素晴らしいアイデアだと思われることも多いです。その繰り返しによって自分に自信が出来てきます。