前の記事で、日本人が有給を消化できない理由として、『祝日が多すぎる』という問題点に触れた。日本の年間有給消化率は38%であり、世界最低レベルであるが、日本の職場で休みをとりにくいのは、祝日が増えたからだと筆者は思う。”そこそこ休みがとれている”という実感があるから、なかなか欧米のようにまとまった休みをとりにくいのではないだろうか。

しかし、そもそも日本も”欧米型”の長期的な休みをとるべきなのだろうか?現状の”ちょいちょい休み”にはないメリットが欧米型の長期連休にはあるのか?

筆者はフランスでのバカンスを経験するのは今年で6回目だが、やはり祝日の多い日本型休みよりも、まとめて休みをとる欧米型の休みのほうがメリットが多いように思う。そこで今回は、筆者が考えた「祝日を減らして社員に長期休暇をとらせるべき理由」を3つ紹介する。あなたは、欧米型と日本型のどちらがメリットが多いと思いますか?

 

1. 仕事を効率化

欧州で一般的な、夏2週間+冬1週間のバカンスと、日本型休みの一番の違いは「メリハリの有無」。ヨーロッパは公休が少ないおかげで、「仕事に集中すべき時期」と「休む時期」がはっきりと分かれている。ヨーロッパと言えば、休んでばかりというイメージを持っている人もいるが、バカンス以外の時はしっかり働くのが欧州人だ。例えばフランスの場合、クリスマス以降は5月までほとんど祝日がないが、この時期は夏のバカンスに向けて猛烈にアクセルを踏んで働く

対する日本では、「祝日が増えることによって仕事の能率が落ちている」と感じているサラリーマンが少なくない。8月の夏休みシーズンが終わったと思ったら、9月に2回、10月に1回、11月に2回の連休がやってくる。祝日のたびに、休みの間にたまった仕事をしなくてはならず、仕事の効率化、生産性の向上を考えると、非常に効率の悪い休みのとり方だ。

 

2. 気分リフレッシュ

筆者が実際に欧州でバカンスを経験して、「これはいい!」と思ったのは、欧州型のバカンスだと「区切りがつけやすい」という点である。日本式ちょこちょこ休みでは1年中いつも働いているような印象を受けるが、欧米式ではひとまず夏のバカンスで一区切りができる。

全く仕事をしない時期が2週間あるというのは、「しなくてはいけない普段の生活」から2週間離れるということだ。この時期に海外をバックパッカーで廻ったり、短期留学するなど、自己投資の時間にあてることもできる。それまでの人生を振り返る時間がバカンスなのだ。

連続した日常を“ちょっと休憩”できる…というのが欧州流バカンスの最大の利点。同じことの繰り返しに思える毎日にポーズを置くことで、1年の流れにメリハリができる。そのため、バカンス明けにはリフレッシュした新鮮な気持ちで仕事に打ち込め、社員のモチベーションアップや精神衛生の面でもプラスである。

 

3. 経済効果

経済効果だって計り知れない。2014年4月の調査によると、フランス人の一人あたりのバカンスの年間予算は、約2200ユーロ(約30万)。日本では1世帯が1年間にかけるレジャー関連費用の平均が10万円前後なので、フランスの3分の1であることがわかる。実際にフランス人は毎年夏と冬のバカンスのためにコツコツお金を貯めているという人が多い。

日本人がレジャーにお金をかけないのは、日本式の休みが消費に結びつかないからである。つまり、1回の祝日で、休めてもせいぜい3日程(GWを除く)なので、遠くへ旅行するという人が少なく、結局は車で近くの行楽地に行くような”近場の小旅行”を計画する人が大半だと思う。3日間程度の休みがそれほど珍しくもない間隔でやってくるので、3日間何もしないで家でゆっくりする(消費しない)という過ごし方をする人も多い。

3日間の休みから1~2週間のまとまった長い休みを与えることで、国民の消費が増えることは明白であり、旅行業&観光業が今以上に発展することが容易に予測できる。日本が旅行先としてさらに魅力的な国になれば、外国人旅行者も増え、ここでも経済効果が期待できる。

 

まとめ

欧州に住む日本人のなかには、「ヨーロッパの休みは長すぎて苦手だ」という人もいます。まとめて長い休みをとるというのが日本人の気質に合わないという意見もあり、実際には現状が一番合っているのかもしれません。

あなたは、日本型休みについてどう思いますか?ご意見をお聞かせください。

 

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