マナーが良いことで世界に評価される日本人。観光客のマナーの良さランキングでも1位に選ばれました。礼儀正しく、控えめでマナーが良いというイメージを持っている外国人も少なくありません。

しかし、こういう話をすると、「それでは外国人はどれだけマナーが悪いんだろう?」と想像する人もいるかもしれません。でも実際は、日本人よりも外国人のほうがマナーが良いと思うこともあるんです。そこで今回は、日本人よりも「外国人の方がマナーが良い」と思う場面を3つ紹介します。あなたは外国人のマナーについてどう思いますか?


1. ドアを開けて待っていてくれる

海外「日本人よりも外国人の方がマナーが良い」と思う3つの瞬間

男性が女性にドアを開けてあげるというレディーファーストがありますが、これは女性だけに限ったことではありません。例えばデパートなどの手動ドアでは、自分の後ろに誰かいる場合は、男性でも女性でも必ずドアを開けた状態で待つというのが暗黙のマナーです。自分のすぐ後ろに人がいる場合は当たり前ですが、後ろの人が10m位離れていても開けた状態で待っています。

欧米人はドアの開閉に”こだわり”があるように感じます。筆者はドアの開閉にはうるさくない方なので、たまに自分の前を歩いていた人がドアを開けて待っていてくれたりすると、ものすごく申し訳ない気持ちになりますが、これも文化の違いなのかもしれません。これらの欧米人の行動から察するに、後ろに人がいるのにドアを閉めるという行為は日本以上に失礼にあたるようです。

 

2. 店員に必ず「ありがとう」と言う

店員に「ありがとう」という人の割合、頻度ともに日本人よりも欧米人のほうが多いように思います。筆者のフランス人の旦那は日本に住んでいた頃、レストランでもコンビニでもぶらっと立ち寄った雑貨屋でも、店を出る前は必ず「ありがとうございます」と言って出ていました。日本ではあまり見かけないので、「そんなに毎度毎度お礼を言わなくてもいいのに…」と思っていました。


その後、実際にフランスに来てみると、どのフランス人も旦那と同じようなシチュエーションでお礼を言っているのを見て、合点がいきました。仕事であれ何であれ、店員さんがしてくれたこと一つ一つにお礼をするというのが欧米でのマナーのようです。例えば、レストランに行けば、メニューを持ってきてくれたらお礼、お冷を注いでくれたらお礼、料理を運んできてくれたらお礼、お皿を提げてくれたらお礼、伝票を持ってきてくれたらお礼、支払いが済んでまたお礼です。

これは、英語やフランス語の「ありがとうございます」の音節が日本語に比べてかなり短いため、言いやすいというのも関係していると思います。日本では軽く頭を下げるというお辞儀のジェスチャーや「すみません」が、「ありがとう」という言葉の代わりになっているのかもしれません。

 

3. ベビーカーを押したママを助ける

海外に住むママはよく「日本よりも海外の方が子育てしやすい」と言います。その理由は、外出時における周囲の人による移動手伝い、妊婦や赤ちゃんへの「声掛け」や「温かいまなざし」などにあります。

日本ではあまり見かけませんが、海外ではベビーカーを押したお母さんが段差のあるところにいると、誰彼ともなく、頼まれたわけでもない周りの人がベビーカーを持ち上げて手伝ってあげています。階段はもちろん、バスや電車の乗り降りも周りの人が手伝うというのがマナーのようです。そしてベビーカーを持ち上げて手伝うのは、多くの場合、力のある男性が多いです。もちろん、日本の男性にも重い荷物を運ぶ女性を手伝ってくれる人はいますが、数で言うとやはり欧米のほうが多いと思います。

筆者は一度だけ、日本で重いスーツケースを運んでいる時に、階段の前で、日本人男性に「手伝いましょうか?」と声を掛けてもらったことがあります。サラリーマン風のその男性は私の荷物を持って階段を上り、「じゃあ」と一言残して、颯爽と去っていきました。とても格好良かったです。こんなジェントルマンが増えるといいなと思います。


10 コメント

  1. どれもマナーの良し悪しとは少し違う気がしないでもないですが、特に3つ目に関しては下手すると不審者扱いされかねないのもあって日本ではすすんで手伝う人が少ないのではないでしょうか?欧米の国ならできた事でも、日本でそのままできるとは限りません。

    それに、人にもよるかもしれませんが、日本人には本当に困ってる場合でない限りはあまり他人に干渉されたくないって人も多いと思います。

    キー局のテレビ番組では、芸能人が関西(特に大阪)に行くと色んな所で声をかけられるが、東京だとあまり声をかけられないというコメントを時々しますが、大抵は前者の方が変わってるような流れになります。これは必要以上に干渉しないことがマナーだと言ってるようにも感じられます。そういう価値観であれば、手伝う人が少なくなるのも必然なのかもしれません。

  2. この3種の例、マナーというよりも生活する上で当たり前の事ではないですか???付け加えれば、フランスでは個店に入る時は必ず「Bonjour」って言いますよね…それが恥ずかしいとか、不審者扱いされるとか、言うのは只の言い逃れのような気がします。

  3. カナダに30年くらい住んでいますが、日本でスーツケースや大きなバッグで階段で途方にくれていても誰も手を貸してくれた人はいません。 東京の駅ではべビーカーはもちろん、ご老人や障害者さえじゃまにされるくらいの光景をみるたびに「日本には住めない」と思います。
    ドアに関してはカナダでもほとんどの人が開けて待ってくれますが、都市部では最近増えた東洋系の移民の若者は後ろも見ずに気にしない人が増えた気がします。
    ただ田舎の方を旅行すると日本も捨てたもんじゃないなという経験をすることがあります。どこでも都市部は人がギスギスしているのでしょうかね。

    • 在欧20年になりますけど(スイス)
      海外の人が日本と比べてマナーが良いとは思いませんね。

      これってマナーですか?性格的なことじゃないですか?
      ゴミだらけのフランス、どこがマナーがいいんですかね??

      ドアの開閉???
      普段の生活でフランスだとそこまでドアの開閉をやってくれるんですか?
      スイスは全そんなこと無いですね。一流のホテルやレストラン以外では。
      ごくたまに居ますけど、殆どの人が世話しなく歩いてますよ。
      コレに関しては日本も同じだと思いますけどねぇ。
      すぐ後ろにいたら、開けて待ってあげる、じゃなきゃ普通に行きますよね??

      力持ち、ジェントルマン、ジェントルマンって言うけど、
      女性が手伝っても良いんですよ?
      あなた、手伝ってます?私は手を貸すようにしてますけど。
      私は手伝って貰うより、エレベーター探しますけど。
      手伝ってくれませんか?って言えばいいだけの話ですよね?

      店員にありがとうを言う??
      (その代わり店員は仏頂面ばかりですねw不思議。同じ外人なのに)
      あれこそ社交辞令的に出てくるものじゃないですか???
      何があっても「メルシー、ボンジュルネ」の鸚鵡返しって感じしますけど。
      (それが悪いとは言いません。日本でも「どうもー」とかいいますよね?)

      なんか海外かぶれすぎる気がする。
      そもそも文化とか生き方とかが違うのに、
      何でそんなに海外と比べたがるの??
      日本人はまだまだマナーは良いですよ。
      日本の皆さん自信を持ってください。

      • そうだよ!
        日本人は冷たい、都会の人は他人行儀っていう人ってご自分はどうしてるのかな?

        距離感をいきなり詰めて警戒させたら悪いかな、って考えが一般的なように思う
        でもこちらが何らかの形で手を貸すと、相手もきちんと返してくれる
        そういう適正間合いできちんと大人として距離感を持って接してくれる人が多いと思います
        それが心地いいしちょうどだと思いますが?
        まずは自分からしてみたら?と思う

  4. >2. 店員に必ず「ありがとう」と言う

    これ関西だと当たり前ですよ。
    「ありがとー!」とレジでおつりをもらうとき、バスを降りるときでもどこでも言います。レストランなどで食べて出るときも「ごちそうさまー!」という友人が多いです。子供のころのバスはみんなが言いまくるのでうるさかったwその前は首都圏に住んでたのでとても驚きましたが、慣れたら関西のほうがいいなと思います。

    1もやる人の方が多いように思います。ドアを開けているとお礼を言ってくれる人も多いです。ただ、レディファーストは一切ないですね。

    3も東京駅のようなところだと、フランスほどではないかもしれませんが、エスカレーターでお年寄りの荷物を持ってあげてるサラリーマンなどたまに見ますよ。

    フランスは入る時点でボンジュールと言わないと不審者扱いされるというのは、テレビ講座で見ましたが、そこは違いますね。

  5. 3つ目に関して、私が「力のある男性」に見られるイギリス人としてコメントします。コメンターのハルさんもこのようなことを書いたが、日本でのベービカーを押している母さんは知らない人に手伝われたくないそうです。又、手伝いは不要のような感じがします。 私自身は何回も「手伝ってあげましょうか」と声を掛けたことがあるですが、9割ぐらい断れました。私は明確に外国人なので、それにも影響があると思うが、基本的に私が「自分でできる」みたいな印象を受けました。

    でもそういっても、やっぱり手伝おうとする周りの日本人を見かけたことがあまりないと思います。皆は私のような経験があるかどうか分からないですけど、結果的に誰も手伝いたくないに見えちゃう。

    その一方、母国のイギリスなら、階段の前にいる母さんは明らかに誰かの助けを待っています。期待できるものからです。私じゃなくても、別の人(男性に限らない)が絶対手伝います。

  6.  まずドアのマナーに納得がいきません。非合理な習慣だと思います。
     老人や松葉杖を抱えた怪我人ならともかく、自分のドアは各自で開けるのが当たり前ではありませんか。
     それに、ドアを開けて待たれたとき、普通の神経の人なら管理人様と同じように「ものすごく申し訳ない気持ち」になるでしょう。だから急いで駆け込むはずです。相手にそうさせてしまうのは逆に申し訳ないとは思わないのでしょうか。それとも、10メートル先で誰かがドアを開けて待っていてくれても、気にせずに悠々と歩くのが現地の常識なのでしょうか。

     「ありがとう」については、日本風の会釈との違いでしょう。表現する形が違うだけです。

     最後の問題については、実は「温かいまなざし」とは関係ないのです。
     日本の街で観察していただければわかりますが、多くの女性は声をかけられても断ります。その理由は女性のほうがよくおわかりだと思います。

  7. 中国の辺境地の宿でイスラエル人二人がワールドカップの試合が見たいということで私の部屋に来た事があった。何故か私の部屋にしかテレビがなかった。もちろん、招き入れて一緒に視聴していたが、そこで気付いたことは彼ら同士の会話でイディッシュ語?は一切話さず英語しか使わなかったことだ。日本人なら大抵日本語で話すだろう。分からない言葉で話されると一緒の空間にいる外国人はあまり居心地が良くないことを知っての配慮だろうと思って関心した思い出がある。

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