外国人に話しかけられたらどうするべきか

旅行ガイド本、ロンリープラネットの英語版では、日本人をこのように紹介しています。

日本人は完璧主義者なので、英語をマスターしていない限り英語を話してはいけないと考えている。だから、いきなり道を聞こうとしても逃げられることがあるので、まずは相手の心の障壁をなくすために「kon-nichiwa」と話しかけよう。

このガイドブックが説明しているように、外国人に突然話しかけられ、ビックリしてその場から逃げてしまう日本人は案外多いです。筆者も、旦那(フランス人)が日本語で「すみません」と話しかけているのにも関わらず、聞こえなかったふりをしたり、無視して立ち去る人を何度か目撃したことがあります。

2013年のマイナビ会員調査によると、「道案内などで、外国人に話しかけられたことはありますか?」という質問に、48.7%が「はい」と回答。そのうち6.5%が「ちゃんと対応せず、逃げた」と答えています。

これってよく考えてみると、すごーく日本人っぽい行動だと思いませんか。お願い事をされた、何も悪いことをしていないはずの日本人が申し訳なさそうに「ソーリー」を連発し、愛想笑いでその場を立ち去る…。こんな態度をとるのは世界を探しても日本人くらいではないでしょうか。

この日本人の“申し訳なくて逃げる”という行動の意味を、ちょっと旅行に来ただけの外国人が理解するのは難しいだろうと思います。意味を汲み取れず、「何だよー、話しかけたのに無視しやがって!」と相手の気分を害してしまう可能性のほうが高いです。

そもそも、日本にいる外国人に話しかけられ、英語が話せないから逃げてしまう人は根本的にいろいろと間違っています。「外国人はこういう人たち」、「外国人と話す日本人はこうあるべき」という思い込みや決め付けは、実際話してみると全然違うことも多々あります。そういった間違った思い込みのせいで“逃げ出したい”という感情に結びついているのなら、非常に残念です。

もっと気楽に、外国人の話を聞いてみればいいのに。

そこで今回は、外国人に話しかけられて思わず逃げてしまう日本人にありがちな勘違いを3つ紹介します。

1英語で対応しなくてはいけないという勘違い

外国人に話しかけられたら、英語で対応しなければいけないと決め付けている人が非常に多いです。しかし、最近は日本語を勉強している外国人も増えてきているので、案外、「日本語だけで会話できた!」という場合もあります。外人顔を見て拒絶するのではなく、相手の言っていることを最後まで聞いてみましょう。

そして、日本にいる限り、外国人との会話は基本的に日本語だけでいいと筆者は思っています。相手が日本語ができなくても身振り手振りで道案内はできますし、わからないときはわからないと日本語で言うほうが、無視するよりも数倍感じがいいです。英語ができないあなたが申し訳ないと感じる必要はありません。語学はお互い様です。

日本に来ておきながら、日本人が英語ができないことに腹を立てる外国人のほうがおかしいと思いませんか。

2外国人=完璧な英語を話す人という勘違い

瞳や髪の色が明るく、鼻が高い外国人はみーんな英語がペラペラだと思っていませんか?これも大きな間違いです。いわゆる外国人顔の人がみんなアメリカ人、イギリス人、カナダ人のような英語圏からの人ではありません。フランス人、イタリア人、ロシア人、メキシコ人、ブラジル人など、英語圏以外の人もたくさんいます。

そして、英語圏以外の外国人は英語が苦手な人もなかにはいます。相手の外国人が英語で話しかけているからといって、英語ができる外国人だと限らないんです。話してみると、英語が苦手だと思っていた日本人のほうが相手の外国人よりもレベルが高い、なんてことも当然あります。

要するに、実際に話してみないと、相手の英語レベルはわからないということです。外国人だからって、みんながみんな英語ができるわけではありません。

3レベルの低い英語ではダメだという勘違い

外国人に話しかけられて逃げてしまう人は、「私のような英語が苦手な人より、他のできる人をあたって!」と思っている人もいるかもしれません。しかし、実際に相手の外国人はそこまで高いレベルの英語ができる人を求めているのでしょうか?

外国人だって、日本の公用語が英語ではないことぐらい知っています。ですので、小学生レベルの英語で充分です。文法や単語が多少違ったって恥ずかしいと思う必要はありません。実際に話しかけたほうの外国人も、そこまで深い話をしようとしているわけではないので、「ライト、レフト、ストレート!」、「アイドンノー」、イエス/ノーが言えれば事足りるようなケースが大半です。まずは、外国人が何を知りたがっているのか聞いてみましょう。

 

おわりに

話しかけると逃げられる日本人が少なからずいるのも事実ですが、外国人にとても親切な日本人が多いのも事実です。先日、知り合いのフランス人のマダムにはこんな風に褒められました。

この前、息子が日本に行ったんだけどね。道に迷って、日本人に道を尋ねたら、目的地まで手を引いて連れて行ってくれたんだって!日本は安全だし、日本人は外国人にもすごく親切だって、息子が感心してたよ。

結局のところ、日本に来た外国人が知りたいのは、「日本人がどれだけ英語が話せるか」なんてことではないんですよね。日本人が英語が話せないからって怒り出す外国人はいないと思います。

外国人との関係も、「人と人との関係」。このマダムから頂いたような褒め言葉を、これからもたくさん聞けるようになれば…と思います。

写真:U.S.Army

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1コメント

  1. 海外での私の体験です。
    某国で言葉が通じず国鉄の車掌に暴言を吐かれました。
    日本に近く、親日で親切だと聞いていたのでかなりショックでした。
    しかし、その車掌は目的地にきちんと着くように他の乗客に伝え、一乗客が親切に対応してくれました。
    「現地語で暴言を吐いてでも責任をもって案内する」という国もあります。

    また、別の国でバスが目的地行くかどうか尋ねたら「現地語 英語 日本語」で地名が記載されたガイドブックを見せて尋ねたら「YES YES YES」と嫌味たっぷりに対応されました。安心しました。
    「嫌味な雰囲気でもしっかり案内する」という国もあります。

    ちなみに、日本の地方を旅行していたとき、小売店で方言で話しかけられ何を言っているのかわからないので、笑顔でごまかして立ち去ったら、警察に通報されたようで、その後駅までの道をパトカーや地域パトロールの車にマークされた経験があります。
    人と話すのが好きではなくても、笑顔でごまかして立ち去るのは誰でも不気味に感じるようです。