ひじを突く女性

外国人から見た日本のおかしな法律というのはたくさんありますが、なかでも性に関する法律は日本独特のものが多いです。

そこで今回は、欧米人に教えたら必ず驚かれるであろう日本の性犯罪に関する法律を4つ紹介します。欧米がスタンダードだというわけではありませんが、これらの4つの事実は欧米人の感覚からするとちょっとズレているようです。

1売春禁止法ではなく、“防止法”

日本では売春防止法により、売春をしたり、その客になったりすることは、この法律で禁止されています。しかし、単に売春をしたり、その客となっただけでは、この法律で処罰されるわけではありません。売春は違法ですが、罰則規定がないという矛盾があるのが売春防止法なのです。

風俗産業にくわしい小西一郎弁護士はその理由をこのように説明しています。

「法律が売春をする人を直接処罰しない、と定めているのは、『売春をする状況におかれた人は、保護すべき対象だ』という考えに立っているからです」

売春をせざるをえない状況に追い込まれた人を社会的弱者としてとらえ、彼らを保護するという視点からそう決まった、というこの法律ですが、売春をする人が必ずしも社会的弱者ではない近年では少し感覚としてズレている気がします。

売春の『勧誘』(5条)を処罰対象としているにも関わらず、売春・買春をした人に対する罰則規定がないというのは、何とも中途半端な法律だと思います。それならドイツやオランダのように売春を前面的に合法化するほうが合理的なのではないでしょうか。

2デリヘル・ヘルスは合法

売春防止法では、対価をもって性交(本番)をすることが違法であると定めてあります。本番行為が禁止されているだけなので、性交以外の性的サービス(手淫や口淫等)は処罰の対象とならず、よってデリヘルやヘルスは合法なのです。

これは欧米の感覚から言うと信じられないそうです。世界各国の風俗店を見ても「本番禁止」が前提の風俗店は日本のみ。そりゃあ、黙って売春しちゃうお店もでるだろうという、グレーゾーンを黙認しているかのような何とも中途半端な法律なわけです。売春禁止法もそうですが、日本の性に関する法律というのはグレーゾーンがとても広いことがわかります。アメリカやヨーロッパでは性風俗には非常に厳しく、これらのサービスはもちろん違法です。

3モザイク処理の自主規制

これも海外では珍しい規制です。日本のアダルトビデオはモザイク処理をしているものが大半ですが、これは「わいせつ図画販売目的所持罪」に該当しないための予防策だといえます。わいせつな文書・図画などを販売する目的で所持することを罰するもので、刑法175条により2年以下の懲役か250万円以下の罰金もしくは科料、または懲役と罰金の両方に処されてしまいます。

しかし、ここでの猥褻(わいせつ)にあたるかどうかの基準は、性器が映っているかどうかに絞られています。そのためアダルトビデオやエロ本なども、法的に争えば、性器さえ映っていなければ「猥褻図画販売目的所持罪」に当たらないということになります。

よって日本のアダルトビデオは全てモザイク処理をされているわけですが、女性の胸はモザイクかけなくてもOKという、何とも不思議で中途半端な規制です。モザイク規制のない国の人からすると、意味不明な規制なのだとか。

4児童ポルノの罰則基準

日本以外の先進国では児童ポルノに関する罰則は非常に厳しいです。2014年の法改正以前において、日本以外の多くの国では単純所持が禁止されており、かつては主要国首脳会議のメンバーの中で日本とロシアのみが単純所持を禁止していないとしばしば槍玉に挙げらることもありました。

現在は児童ポルノ法が改正され、他国と同様日本でも単独所持が違法とされるようになりましたが、違法と合法の境界線は曖昧で、しばしば問題にされます。この法律では「裸または服を一部着ない児童の写真や動画で、特に性的部位が露出していたり、強調されているもの」を児童ポルノとして定義しています。また、それをどう思うかによって犯罪になったりならなかったりして、法律としてはまだまだしっかりとしていないあやふやなものです。

ちなみにフランスでは、「魔法少女まどか☆マギカ」や「化物語」は児童ポルノに該当するという意見もあり、幼さとエロさを感じさせるものは全てが規制の対象になるという考え方です。欧米でいう児童ポルノとは「怪しいもの全て」であり、少しでも児童ポルノの臭いがするものは規制の対象になります。

↑これは中国版のオープニングですが、0:48あたりの動画はヨーロッパでは規制の対象になるような気がします。

まとめ
日本の性に関する法律のおかしさは、どこをとっても中途半端だという点です。規制しておきながらモザイク加工したり、禁止しておきながら本番以外はOKなど、一体本当に規制する気があるのか疑われるような内容ばかりです。日本の性に関する法律の最大の問題点は、このグレーゾーンの広さにあるように感じます。個人的には、売春を合法化して売春をする女性の身分を国が補償したり、モザイク処理規制の完全になくすなど、白黒はっきりしたわかりやすい規制をするべきだと思います。

逆に児童ポルノに関してはしっかりと国が規制をし、怪しいものは全て罰則の対象にするなどの厳しくてわかりやすい基準を設けるべきです。

とはいえ、このグレーゾーンを最大限にしようとするあたり、憲法9条の解釈の問題ともあいまって、日本人はやっぱりこの“曖昧さ”が好きなのかなぁと思ったりもします。みなさんは、日本のこれらの法律についてどのように思いますか。

参照記事:(1)(2)(3)、写真:Jim O’Connell

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4 コメント

  1. まどかまぎかとかいうのをこの動画で初めて見ましたが48秒あたりの所は本当に気持ち悪いですね。
    なぜ厳しく規制しないのか…
    エロ本としてひっそりやっててくれよ
    テレビで放送なんてもってのほか。
    性癖が歪んだ奴らだけで慎ましく見てろと言いたい。

  2. びっくりしたのはコンビニとかエロい雑誌はどこでも目にすることができるところです。子供の目に触れたくないようにするにはもっと厳しく規制をするべきだと思います。

  3. 0:48的なシーンは、変身ものには本当に多用されてて、同じ女の子ながらこの手のシーンにずっと違和感がありました。なんか見てる自分まで恥かしい気持ちになるんで、嫌いでした。(小学生でも自分たちが性的な目で見られることぐらい気づきます。)変身するにしても、なんで裸になるシーンが必要なのか?と。もっと別な演出方法はある筈ですが。しかも男性(男子)が主人公ではあり得ないし。
    男性も巷で平気な顔をして手軽にエロ本見るのも控えたほうがいいと思います。子供は理解してますよ。

  4. 売春をせざるをえない状況に追い込まれた人は虐待やDV等で帰る場所や住む場所がなかったりする現状があり日本は国連の報告書で人身売買の経由地としてずっと問題視されています。望まぬ妊娠の人を助ける赤ちゃんポストや貧困等で苦しむ子供を無くすために無償で子供に食を提供する子供食堂(本来は教育費給食費共に無償化して日本中の子供の貧困を救いフードセキリティの確保をすべきである)
    売春をせざるをえない状況に追い込まれた人を助ける場として必要なお金の要らない社会WWOOF等無償で住居と食を提供する善意と親切のネットワークの充実が必要とされている。