海外生活の孤独とストレスに押しつぶされる人の特徴と解消法
image: William Murphy - Flicker

いつも他人のせいにする人は、海外生活に向きません。

このブログを通して、海外在住の日本人から様々な相談を受けます。そのほとんどが「海外生活に適応できない」という内容ですが、海外不適応の人には2つのパターンがあることがわかります。

一つは、できない自分を責める人。もう一つは、「悪いのは全て海外にいるせいだ」と考える人です。海外適応という面から考えると、後者の”いつも他人のせいにする人”はなかなか生活に慣れることができず、在住年数がいくら長くなっても不適応の状態で悶々と過ごすケースが多いです。

どんな人でも海外生活を始めると、色々なストレスに直面します。

  • 夢見ていた理想の国と現実のギャップを知って、幻滅する
  • 日本よりも不便な社会、サービスを受けて、不満に思う
  • いつまでたっても言語が上達せず、苛立つ
  • 現地人や在住日本人の冷たい態度をされて、傷つく
  • 嫌なことを言われたが、言葉ができずに言い返せなくて悔しい
  • 周りの人は誰も日本や自分を理解してくれない気がして、孤独だ
  • 自分が周りからどう思われているかが気になって、なかなか自分が出せない

このようなストレスに直面したとき、多くの人が「こんな嫌な目にあうのは、海外にいるからだ」と結論付けます。

日本ならこんな苦労はしなくてすむのに…

この言葉が頭の中を支配し、楽になりたいから日本に帰りたいと思うようになります。これが、海外生活のホームシックの根底にある心理です。ホームシックは程度の差はあれ、誰にでもある感情です。海外生活に適応するまでには、おおよそ次のようなステップを経験すると考えられています。

海外生活の孤独とストレスに押しつぶされる人の特徴と解消法

1. ハネムーン期
見るもの、触れるものの全てが新鮮で新しく、ワクワクした気持ちでいるとき

2. カルチャーショック期
その土地の現地人とのコミュニケーションに苦労をしたり、自分が常識だと思っていたことが外国では通用しないことに気づかされる時期。自分が思っていた「自己アイデンティティ」が揺るがせれる、精神的に辛い時期

3. カルチャー調整期
慣れないながらも言葉を覚えたり、文化を吸収していくなかで、自分のいる外国もそんなに悪い場所じゃないと実感できるようになる時期

4. 適応期
自分の住んでいる国を”外国”ではなく、“第2の母国”として心から思えるようになる時期

 

カルチャーショック期では、海外生活への期待が破れ、現地生活の不便さや嫌な面ばかりが目につくようになります。困難を経験しますが、その原因はいつも自分以外にあると信じて疑わない時期です。

海外で生活をすると、他人のせいにしたくなる時期が誰にでもあるものです。悪いのは、自分の能力が低いからではなく、努力が足りないわけでもなく、全て周り。自分のダメなところを認めてしまっては辛すぎるので、環境や他人が悪いのだと思いたいのです。それだけ、精神的に追い詰められている時期でもあり、無意識的に自己防衛をしているとも言えます。これ自体は別に悪いことではありません。

ただ、問題はこのステージをどう乗り越えていくかです。

カルチャーショック期以降で、謙虚になれるかどうかで、海外適応できるか、一生悶々として海外で暮らしていくか、はたまた早々にあきらめて日本へ帰国してしまうかが決定するように思います。

先ほども指摘したように、海外生活でホームシックを感じると、「日本ではこんな苦労をしなくてすむのに…」と思うようになります。

でも、これって本当にそうなのでしょうか?日本で生活しさえすれば、何の苦労もなく、楽々とのんきに生活していけるのでしょうか。

言語の壁や文化の違いなどのギャップはなくなっても、また別の”苦労する要素”があるはずです。日本にいて、日本語を話して生活しているのに、自殺する人がいます。日本にいるのに、うつ病になる人もいます。

日本に帰りさえすれば幸せになれるというのは、単なる幻想です。

滞在国の嫌な面があるように、日本にも嫌な面があります。その逆もまた同じで、日本にいいところがたくさんあるように、滞在国にもいい面がたくさんあるはずです。世の中、完璧な人がいないように、世界中探しても完璧な国はありません。日本に対してしてきたように、滞在国のダメなところも受け入れて、許してあげましょう。

完璧を求めないことです。これは、自分自身に対しても言えます。

思ったようにうまくいかないとき、完璧にできなかった自分を、まず自分が受け入れてあげましょう。誰にだって得意不得意はあるし、ミスだってします。大切なのは、そんな失敗経験をしていくなかで、自分をしっかり反省して次に活かそうと努力すること。他人のせいにするのではなく、もしかしたら間違っているのは自分なのかも?と疑ってみること。

成長する人は、きちんと反省もできる人です。自分のミスや弱いところをしっかりと見つめ、同じ失敗を繰り返さないようにすればいいのです。失敗したり、反省したりすること自体は格好悪いことではありません。それよりも、他人や環境のせいにして愚痴ってばかりいる人のほうがよっぽどダサいです。

海外適応期に移行して、精神的に楽になりたい人は、謙虚に自分を見つめてみましょう。自分を責めるのではなく、反省すべき点を客観的、かつポジティブに捉え、次につなげましょう。

「悪いのは全て海外にいるせいだ」と考えてしまうと、解決策は日本に帰るしかなくなります。しかし、日本に帰ったところでストレスゼロでハッピーに暮らしていけるかというと、そうではありません。どこで暮らしても、現実はそんなに甘くはありません。

海外生活の孤独とストレスに押しつぶされる人は、いつも他人のせいにする人。

これは何も海外生活者に限らず、日本で暮らす日本人にも当てはまることなのです。困難な状況陥ったときに、他人や環境、社会のせいにばかりしている人は、どこにいっても、何をしても、うまくいきません。

…と、ここまで当たり前のことを書いてきましたが、ちょうど今、海外生活をしていて、カルチャーショック期だという人は、海外生活を「辛い時に他人のせいにしない訓練」だと捉えてみてはどうでしょうか。

きっと、あなたの一生の財産になるはずですよ。

 

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