外国人に対する差別意識をなくしたい人が今からすべき5つのこと
写真:Flicker - Lennart Tange

 私は、外国人に対する「人種差別」意識が心のどこかにある。

海外渡航経験のある20~30代の社会人200人(男女各100人)に調査したアンケートによると、この質問に「はい」と答えた人は67.0%だった(協力/アイ・リサーチ)。


人は誰でも多かれ少なかれ、外国人に対する差別意識を持っている。筆者も差別意識を持っている自覚があるが、出来れば人種や国籍、性別や見た目などで判断しない人間になりたいと思っている。しかし、これが案外とても難しく、無意識レベルまで浸透している差別意識をなくすというのは、口で言うほど簡単なことではない。

そこで今回は海外サイトより、「自分の中に潜む外国人への差別意識をなくしたい人が今から始められる脳トレの仕方」を紹介する。一夜にして差別意識を完全になくすことはできないが、この考え方を自分に言い聞かせれば、自分のなかのレイシズムをなくしていけるのではないだろうか。

1自分の差別意識を認める

多国籍企業における異文化コミュニケーションの専門家であるDr. Sondra Thiedermanによると、差別意識をなくすためには、第一に自分の差別意識を認識することが必要である。あなたに差別意識があるかどうかは、問題ではない。むしろ、程度の差こそあれ、どんな人にも差別意識が潜んでいる…という見方もある。

先ほどあげた、海外渡航経験のある20~30代の社会人へのアンケートで差別意識が「多少ある」と答えた67.0%の人のほうが、自分の差別意識を認識して、それを変えようと働きかけることができるのでレイシストにならない考え方であると言える。反対に、「自分は差別意識が全くない」と答えた33%の人ほうが、かえって危険だ。無自覚ゆえに、人種差別の“加害者”になり得る存在であると言えるだろう。

アメリカ心理学会の Monitor on Psychologyには、「自分の偏見的な態度に気がつくと、罪悪感が生まれる。これが、自己規制を助け、将来の偏見を防ぐことに繋がるのだ」と記載がある。

2直感を疑う


まずは、この動画↑を見てほしい。これを見て、「あぁ、私は間違っていた」と思った人は、偏見の根がまだ浅く、容易に自分を変えられる人だ。しかしこれを見て、「彼が特別いい人なだけだ」、「彼はどこか他に悪いところがあるはず」と考えてしまう人は、偏見の根が深い。

Dr. Thiedermanは言う。

「このような偏見を無意識のうちに抱いてしまうこと自体は罪ではありません。しかし、自分に問いかけてほしいのです。“この偏見はどこで学んだのか?”と。」

私たちが抱く直感や先入観というのは、掘り下げてみるとメディアや他人から聞いた話など、根拠としては弱いものが多い。「アラブ人は危険」というような簡単な答えに飛びつくのではなく、一呼吸おいて自分に問いかける癖をつけてみよう。「この直感はどこからくる?」、「私がそう思う根拠は?」、「これは本当に真実?」と問いかけるようにすれば、あなたの心の中にある差別意識を追い出せるであろう。


3差別を学ぶ

ノートルダム大学教授Dr. Agustin Fuentesによると、差別をなくすためは「オープンに話す」という方法も有効だそうだ。しかし、差別について話すのにはまず知識が必要である。

以前の記事、『アジア人を世界で最も人種差別するのはアジア人?原因と対策』で紹介したが、例えば私たち日本人は中国人や韓国人に対する差別意識がどこからくるのか、そのルーツを学ぶことができるのではないだろうか。どのような歴史背景があって、アジア人の間で偏見が生まれ、また相手のアジア人は日本人のことをどう思っているのかを探る。自分からアジアでの差別に関する情報を求め、自分に何ができるか、解決策は何かを考える。

こういった学びの一つ一つの積み重ねが、差別や偏見のない世界へ近づく第一歩ではないだろうか。差別をタブーにして逃げず、まずは考える。不快なものから目を反らし、自分には関係ないと決めつけるのではなく、話し合う。人種差別について、もっとオープンに話してみよう。

4常に用心深くあれ

この動画↑は、カメラマンに事前に伝えたモデル男性の人物像が、写真にどう影響するかを実験したものである。6人のカメラマンに、モデル男性は「漁師」、「アルコール依存症」、「億万長者」、「元受刑者」、「ライフセーバー」、「超能力者」だと伝え、自由に写真を撮らせた。もちろん、このモデル男性の情報はすべて嘘である。

この動画が私たちに教えてくれるのは、写真というのは被写体そのものよりも、それを撮影するカメラマンの印象に左右されるということである。そしてこれは何も写真だけ限らず、日ごろ私たちがテレビやネットで知る様々な情報にもあてはまるわけだ。

他人から伝わる情報は、常にその他人のフィルターを通して伝わる虚像である。だからこそ、常に私たちは用心深くなければならない。写真一枚でも、偏向報道でないか疑ってかかるような批判的思考力が必要だ。

 

終わりに

Yahoo!知恵袋で、「心の奥底にある差別意識をなくしたいです」という相談に、このように回答していた人がいる。

〝心の奥底にある差別意識をなくすなんて無理だと思います。生まれた場所や環境、親兄弟、、全く違う人間ですから。うちの婆さんはネコが大好きでヘビが大嫌いです。トマトが好きでキュウリが嫌いです。
問題ありますか?”

人間はネコや蛇でもなければ、トマトやキュウリでもない。たとえ生まれた場所や環境が違っていても、同じ心をもつ人間だ。差別や偏見の対象を動物や野菜扱いするのではなく、自分のこととして他人を思いやることが、あなたの心の中にある差別意識をなくす第一歩ではないだろうか。

参照記事:fusion,R25,Yahoo!知恵袋


1コメント

  1. 人は誰でも多かれ少なかれ、外国人に対する差別意識を持っている、はいなんかのテレビ番組の中で人間の差別意識を確かめるテストみたいのものをしていたが、その結果、人は皆気づかずに心の奥底である人ある人種に対して偏見を持っていることがわかった。しかしそれを露骨に口に出すのはよくない。外国人にあまり接しことがない人ほどその外国人の悪口を言う傾向があると思う。メディアなどのせいで中国人にいいイメージ持っていない人少なくないが、中国人全員が反日なわけではない、実際私の中国人の知り合いは皆、日本が好きで礼儀正しく、いい人ばかりです

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