海外生活であなたから自己肯定感をうばってしまう3つの考え方

乗り越えなくてはいけない壁がたくさんある海外生活。

文化や言葉の違いからストレスや孤独を感じることも多いですが、これをうまく乗り越えて楽しく生活するためには、自己肯定感が何といっても一番大切だと思います。海外では思うようにいかないことの連続だからこそ、失敗や試練を前にしたときに、それでも「自分は大切な存在だ」、「自分はかけがえのない存在だ」と思える心の状態が必要なのです。


そこで今回は、海外生活7年目の筆者の経験を元に、「海外生活で自己肯定感を奪ってしまう考え方」を3つ紹介します。逆境やストレスにさらされて、自信をなくしまっているあなたは、こんな風に考えてはいませんか?

 

1褒められたから、自信がついた

他人の評価が、そのまま自分のアイデンティティだと思っちゃってる人は、精神的にかなり苦しいと思います。かつての私もそうでした。他人からの褒め言葉こそが真実で、自分が頑張っていることの証明であり、自分の存在証明=全てだと思っていました。つまり、他人の評価に依存していたのです。

これが厄介なのは、海外生活を始めて間もない頃は、この”褒めてほしい”という欲求がピークに達するという点です。海外生活初期は、覚えたての言葉や知識を「試す」時期。努力の成果が試される時であり、いつも以上にフィードバックを欲しています

また同時に、「あんなに頑張って勉強したのに全然言葉が通じない…」という現実にも直面する時期です。自信を打ちのめされるような経験を次々に重ねる時期だからこそ、その分「褒めてほしい」という欲求が激しくなります。

私、頑張っているよね?ちゃんと出来ているよね?このままで大丈夫だよね?

こんな風に、いちいち周りの人に確認したくなってしまうのです。でも、これは本当にしんどい。「褒められたから自信がついた」という人は、逆に言えば、褒められていない状態だと自信が持てないからです。要するに、常に褒められている状態でなくてはいけないということ。

でもこれって、現実的に無理なんですよね。自分のことを無条件で褒め続けてくれるような都合のいい人は、地球上どこを探してもいません。

だから、誰からも褒められない状態を受け入れる必要があります。むしろ、褒められない状態が当たり前。フィードバックしてもらえないことのほうが、普通なんです。

本当の意味での自己肯定感とは、外国語が話せなくても、環境に適応できていなくても、友達ができなくても、どんな自分であれ、「かけがえのない大切な存在」だと思えることだと思います。○○ができるから、他人に褒められるから…という理由で自分を肯定するのではなく、たくさんできないことがあっても、それでも「自分最高!」と思えることが、本物の自己肯定感だと思います。

2他人に嫌われたくない


海外生活を始めると、様々な人に出会います。現地人のなかにはアジア人を差別的に捉えている人もいますし、同じ在住者の日本人でも、考え方が自分とは丸っきり合わない人もいるでしょう。海外生活では、日本にいたころよりも、“考え方の違い”が表に出やすくなるのです(参照:海外生活で学んだ「疲れない人間関係のコツ」を5文字で説明する)。

こんななかで、誰からも万人に好かれようと思ったら、それこそ精神的に疲れます。だから、日本を悪く言われても、変な偏見を持たれても、「ふーん、あなたはそう思っているのね」で流して、反応しない。無理して相手に合わせてつきあったりせず、スパッとあきらめましょう。

よく、「言葉がうまく話せなくて相手の外国人に変に思われてしまったかも…」と気にする人がいますが、こんなのは全く気にしなくていいです。上手く外国語が話せないという理由で離れていくような人間を、無理して繋ぎとめる必要はないと思います。自分が悪かったのかも?と自己否定への発想ではなく、「私という面白い人間と話す機会をみすみす逃してしまったあの人は、なんて勿体ないことしたんだろう!」と思いましょう(笑)。

他人に嫌われたくないという気持ちはあなたを不自由にし、自信を奪っていきます。

嫌われたって、バカにされたって、いいじゃないですか。図太く、気楽に生きましょうよ。いや、そもそも嫌われたらなんでダメなんでしょうか?

3自分を認めてほしい

自己承認欲求は、誰でも持っているものです。しかし、「他人に認められたい」という思いが強ければ強いほど、人は不幸になっていくと思います。この欲求には限界がないからです。

頑張って、人に認められたことを実感すればするほど、もっとそれを欲しくなります。求めれば求めるほど、少しの承認では満足いかなくなってきます。欲しがれば欲しがるほど、苦しくなってくる…。まるで違法ドラックのようです。

本当に大事なのは、自分で自分を認めてあげる「自己評価」。こうすれば世界はもっと良くなる…という信念を貫き、それに向けた努力を続けて、それを自分で認めてあげていれば、他人がどう言おうとどうでもいいと思います。

それによくよく考えてみると、世間の評価なんて時代や流行とともに移り変わる、ふわふわした実体のないものです。昨日まで持てはやされていた芸能人が、今日は奈落の底に突き落とされる…なんてこともしょっちゅうですよね。他人は第三者的として冷静に人を評価しているようで、実際はそうでもないです。

だから、他人から認めてもらうように生きるというのは、妄想の世界を生きるのようなものだと思います。

そんな曖昧なものに頼るのではなく、自分の中に軸をつくり、自分基準で評価すればいい。この考え方が、「海外でも自立して生活する精神」に繋がるのではないでしょうか。

 

おわりに

以上が、マダムリリーが思う「自己肯定感を奪う考え方」でした。〝海外生活で”と書きましたが、実際は海外生活者でなくても、当てはまると思います。しかし、文化や言葉が違う環境で生きる場合、「周りとは違う自分」をどれだけ自分が認めてあげられるかが重要だと常々思っていました。

人と違っていい。人と違うからいい。自分は自分でいい。自分らしい自分が大好き!

とにかく、どんな失敗をしても、自分のことを好きでいられる人は海外でも強いと思います。慣れない海外生活で自信を無くしてしまっている人は、自己肯定感を保つ人生勉強だと思ってみてはどうでしょうか。これを乗り越えると、きっと精神的に、すごーーく楽になれますよ。


1コメント

  1. リリーさん、今日の記事私好きよ。
    世界のトップを走る人がいってたなぁ、「自分を評価するのは自分だけ。」
    強いなーって思った。

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