海外生活者が帰国後うつになるのはなぜか?逆カルチャーショックの正体

海外生活になじめず、うつになるという話はよく耳にしますが、逆に日本に帰国後にうつになるという話も聞きます。海外生活が長かった人が、日本に帰ってみると環境になじめず、気分がふさぎ込んでしまうそうです。

確かに、私もフランス生活7年目ですが、突然日本で生活しなくてはいけなくなった場合、うまく馴染んでいけるのか不安です。フランスに慣れるのに苦労したぶん、今度は日本に慣れるのには時間がかかるのではないか…と思います。

そこで今回は、帰国した海外生活者が経験する”リバースカルチャーショック“について紹介します。
日本生まれの生粋の日本人なのに日本に馴染めない…それは一体どのような状態なのでしょうか。

 

リバースカルチャーショックの流れ

海外生活者が帰国後うつになるのはなぜか?逆カルチャーショックの正体

海外で経験する普通のカルチャーショック同様、リバースカルチャーショックにもU字カーブの流れがあります。帰国後すぐは、家族や友人に会い、ずっと欲しかった物、行きたかった場所、食べたかった物に再会し、気分が高揚します。

しかし、この高揚感は長続きしません。自分の国、自分の生まれ育った文化へ帰ってきているのに、居場所のなさを感じてしまうのです。この状態がリバースカルチャーショック。U字カーブの底辺にいるときが、最も精神的に辛いです。

この苦しい状態がいつまでも続くように思えることもありますが、時間がたてば、自然と自分のいる場所や環境が居心地よいと感じられるようになります。

 

リバースカルチャーショックはどうして起こるのか?

海外駐在員の教育のスペシャリストであるDFA Intercultural Global Solutionsの代表、Dean Foster氏はこう語っています。

リバースカルチャーショックは、帰国した元海外在住者が、予想していた母国のイメージと現実のギャップを思い知らされ、適応するのに苦労する状態を言います。海外でのカルチャーショックに比べ、帰国後のカルチャーショックは予期していない場合が多く、精神的なショックが大きいです。

海外在住者は帰国すると、自分が海外にいた間に流れていった時間を実感するそうです。自分でも気が付かないうちに、現地人化(外国人化)している自分に気が付き、自分と周りの日本人との違いを実感します。これが、”居場所のなさ”を感じる原因です。

また、変わってしまったのは自分だけではなく、母国そのものも時代と共に変化しています。海外生活が長い人が帰国すると、「自分が知っている日本と違う」と感じてしまうのはこのためです。

 

リバースカルチャーショックはどんなものか?

海外生活が長くなると、だんだん日本に関することに疎くなっていきます。海外にいることで、知らぬ間に母国を美化する人も少なくありません。海外生活者がイメージする日本と、実態が少しずつズレていき、帰国して初めてそのギャップを目の当たりにするのです。

Homeward Bound』の著者Robin Pascoeは、作品の中で「帰国後ショックは、間違った目にコンタクトレンズを入れるような体験だ。全てが正しく見えて、でもどこか違うと感じるのである」と言っています。

この「どこか違う」という違和感が気分が落ち込んでいく原因のひとつです。さらに他にも、家族や親せき、友人に、興味本位で様々なことを根掘り葉掘り聞かれて疲れるという意見もあります。

リバースカルチャーショックの辛さは、具体的には以下の通りです。

  • 退屈
  • 誰も自分の話を聞いてくれない
  • 言葉で説明できないことが多い
  • 住んでいた外国が恋しいホームシック
  • 人間関係が変わってしまったこと
  • 「あなたは変わったね」と思われること
  • 周りの人に理解されない
  • 疎外感
  • 新しく身に付けた知識やスキルを発揮できる場がないこと

 

リバースカルチャーショックの乗り越え方

自分の気持ちや体験を、色んな人に話しましょう。話を聞いてくれそうになくても、理解してくれなくても、あなたに誠実に広い心を持って接してくれる人がいるはずです。

ブログを始めるのも一つの方法です。自分が日頃感じる違和感や、文化の違いなどをネットを通して自己表現していくと、気持ちの整理もつきやすいでしょう。

さらに、無理して日本に合わせようとせず、海外生活で食べていたものや習慣、やってよかったことなどは日本に帰国しても続けていくべきです。日本でも海外の新聞やテレビ、情報を集める方法はたくさんあります。海外生活で身につけた語学力や国際感覚はいつまでも残ってくれるわけではありません。失いたくなければ、失わないための努力をしましょう。

最後に、環境に慣れるのには忍耐力と、海外生活を始めたとき以上の寛容さが必要です。帰国前から少しづつ、精神的な準備をしておくといいでしょう。あとは、海外生活と同様、変化や違いに対してフレキシブルに、他人を受け入れるようにすると、自然と環境に慣れていけるはずです。

 

参照:expatica.com

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8 コメント

  1. へぇ。。そんなんで鬱になる人が居るんですね。
    戦地から帰還した兵士でもないのに。
    うつという言葉をこういったブログやメディアで使い過ぎるからうつが蔓延するのでは?うつに誘導するかのように。
    日本人は何かあると直ぐにうつうつって(笑)
    メンタルトレーニングするとかスポーツ等をしてれば簡単にうつにはなりませんよ?

    • 日本の文化と西洋の文化は文化の観点で正反対に位置しているのでその分の文化の違いからくるカルチャーショックが大きいんです。この記事では日本人だけのことだとは言っていませんよ。

      そんなんで鬱になる?何が鬱を引き起こすとか勉強したことありますか?
      そういうあなたの考え方みたいな心の病気の方への理解がない言葉が彼らを苦しめてると思います。

      • 何故鬱になるかより、どうしたら鬱にならないかを勉強したらよいのでは?同じ境遇でも鬱になるひと、ならない人がいますよね?それは何故なんでしょうね。。精神的に強くなるようなトレーニングをするのは必要だとおもいますよ?

        • どんなひとでも鬱になりえます。
          同じ境遇でも鬱になる人ならない人がいるとおっしゃる通り、ひとは感じ方が違うからです。
          したがって精神的に強くなるトレーニングなんてありません。
          大事なのは周りからの理解です。

          • メンタルトレーニングってご存知無いのでしょうか?日本はそういう面で遅れている国だと思いますが

        • 私はすでに鬱状態の人について話しています。なぜならあなたが、では仮にあなたの言うメンタルが強くなるトレーニング を受けられなかった人たち、つまりすでに鬱の人たちに対して、 
          そんなんで鬱になるんですね、と 言ったからです。メンタルの弱い人が鬱になるっていう思い込みで話しているようなので注意させていただきました。

  2. 女性は特に、環境に合わせる力が強いからなんでしょうね。強みでもありますが、不満の種が増えることになり、今まで気にもならなかった日本人の言動にも違和感を覚えるんでしょう。
    対処法は、強気になることだと思いますよ。「フランスではこうすんのよ!へっへーん!」てな具合にオーバーに悪気ない感じにやるといいと思います。大抵は純粋で明るい子だと思ってくれるのでは。
    と、いうより、また新しい自分のスタートと認識して家族すら新しい私を受け入れて~!と猛アピールするくらいの心構えががいいかもしれませんね。とにかく明るく自分の居場所をいつでも開拓してやろうと思っているのがいいかもしれません。
    もしかしたら、グローバルなあなたは前より魅力的に映るかも知れませんし。