ホーム国際人海外生活でホームシックにならないための5カ条

海外生活でホームシックにならないための5カ条

「フランスでは~だよ。」
「リリーは周りに友達もいっぱいいるし、家族もいるからいいよね!」
「韓国では~するのが普通なのに。」
「リリーは日本語もしゃべれるし、日本で何でもできるから私の気持ちわからないかもしれないけど・・・」
「中国では日本と違って~なんだよ。」

外国人留学生と共同生活していた学生時代、私は外国人のこういう言葉を聞くたび、正直嫌気がさしていた。

「うるさいなぁ。ここは日本だっつーの!大体、日本に来るってのも自分で決めたことでしょ。今さら悲劇のヒロイン気取りですか?世の中にどれだけ海外留学したい人がいるのか考えたことあるの?」

心の中で静かにそんなことを考えていたものだ。しかし、こんなに偉そうなことを思っていながら(お恥ずかしい話ですが)、私がフランスに来てからの1年間は、まさに上記の外国人のようだった。とてつもなく“日本に帰りたい”という思いが襲ってきたり、朝起きて“ずいぶん遠いところまで来てしまったなぁ”と感慨にふけったり。周りに全く日本人がいない環境にポンと出され、家族も友人もいない誰もいない孤独感に、「あぁ、私、このまま死んでも旦那以外誰も気が付かないだろうなぁ」と思ったことすらある。

今ではやっと「フランスが、ここが私の居場所なんだ」と思えるようになり、“日本に帰りたい”という強烈な思いよりも、“次に日本に帰ったら何しようかな?”という建設的な考えに変わった。もちろん海外生活は人それぞれで、全ての人間がホームシックに陥るというわけではなく、海外生活を送るうえでの心境も人それぞれである。

しかし、これから海外生活を送る人、現在海外で頑張っている方のお力になれればと思い、私なりの「海外生活でホームシックにならないための5カ条」を載せる。

 

常にフランスへの好奇心を持ち、理解しようと努める。

好奇心はオープンマインドへの第一歩「これは日本では違う」、「こんなこと日本では通用しない」などと、今振り返れば、昔は随分“日本中心”の考え方をしていたなぁと思う。今まで自分が生きてきた社会での筋に合わないことが起こると、フランスへの反発心が生まれ、自分の殻にこもってしまうことになりかねない。そうではなく、「なぜフランスは~なんだろう?」、「いやむしろ、何で日本で~が当たり前になってるのだろう?」と、視野を広げる方向に考えをもっていく。すると、自然に反発心もなくなり、気持ちも軽くなります。

自分の気持ちを理解してくれる人を見つける。

良き理解者を探す海外で生活する外国人はあなた1人ではない。世界中に、それこそいろんな国籍の人が同じような思いを抱えて、海外で生活している。その事実を知ることが、まずは大切であるように思う。積極的にコミュニケーションの輪を広げること。私の場合は、旦那の祖父母(イタリア人)がフランスに来たばかりの頃の苦労話を聞いて、「昔の方がもっと大変だったんだなぁ。これぐらいで愚痴ってちゃ、だめだなぁ。」と思えるようになりました。

無力感打破!

イエス!あんたはできる!海外で、特に言葉が通じない場合、何と言っても“無力感”が襲ってくる。日本では当たり前にできていたことでも、海外ではひと苦労。近くに旦那がいないと何もできない。何かを聞かれても、何も答えられない。もっと会話を楽しみたいと思いつつ、何もできない。この“何もできない感”がたまっていくと、今度は何にもする気がなくなってきますので、こまめに無力感を打破する必要があります。“何もできない感”から、“私にだってできることはある”と、気持ちを持っていくことが大切です。何でもいいのです。あなたができることを探してみましょう。私の場合は、ブログを通してフランスへ移住する方の相談にのったり、在仏日本人団体の子どもたちに漢字を教えたり、両親や家族にスカイプをして、話を聞いたりしました。自己満足なのかもしれませんが、無理やりにでも自信を上げるには“人のために動くこと”が一番だと思います。

日本を懐かしく思えるのは幸せなことなのだ。

OK「日本、なつかしいなぁ」。私はそう思う度に、弱い自分にぶつかり、後退してしまっているような気がして自己嫌悪感じていました。しかし、日本を懐かしむことができるというのは、それだけ日本にいい思い出があったということ。忘れたくない、輝かしい思い出がある、ということ。懐かしいと感じることは悪いことなのではない。そう心の底から思えるようになると、ずっと気持ちが楽になります。あまりストイックになりすぎずに、時には肩の力を抜くことも大切なことです。

「もう十分頑張った」と思えた頃に一時帰国してみる。

思い切って、帰ってみる!私はこれが一番効果的だと思います。海外から一時帰国してみると、“海外で慣れないなりに頑張ってきた自分”に気が付きます。海外では変わらない毎日を過ごしているようですが、日本に帰れば自分が確実に成長してきたことに気が付くでしょう。ある程度、自分はここまで頑張った!といえるところまで頑張ったら、日本に帰ってみましょう。自然と、日本に住むというこだわりがなくなってしまいます。海外も、日本も、自分の帰る所だというのは、とても幸せなことです。

写真:galaxies and hurricanes

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3 コメント

  1. リリーさん はじめまして。 ニコルと申します。
    私も海外留学経験はあったのですが、定住を控えてホームシックにかかり、
    こちらのページに辿り着いて、ホッと癒されるような気持ちになりました。

    まさに今の私の気持ちを代弁していただいたようです。
    そして、対処法も参考になりました。

    この国で自分なりに努力したと言えるところまで頑張り、
    先に進むためにも、今は日本に帰国しようと決意したところです。

    今回の激しいホームシックに自分自身でも戸惑いましたが、
    葛藤の中で、学ぶ事もとても多かったように思います。

    こちらの記事を拝見したことで、晴れ晴れとした気持ちで帰国できそうです。
    ありがとうございました。
    これからもブログを続けて下さると嬉しいです。

    • リリーさんはじめまして。
      海外に来てまだ4日目の者です。今まで家族と離れて生活した事がなかったので
      離れて生活するのがとても苦で、外にいると無気力状態。ホストファミリーの家に
      帰ってくるとベットで泣いています。

      嘘みたいですけど夢も家族との楽しい思い出の夢とか、友だちが出てきたりして
      朝から憂鬱になります。

      でも、リリーさんのブログを読んで少し元気が出てきました。ありがとうございます。

      また辛くなったらここに来ます♪

  2. 一カ月の旅行しかしたことないけど、25日目くらいに無性に蕎麦が食べたくなったのが一番のホームシックだなぁ
    幸い、対策しておけば解決できることだし、少しづつ期間伸ばせて行けたら良いなぁー

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