子ども英会話の必要性とは?

先日、4歳と2歳の母親である友人からこんな相談を受けました。
「英会話って小さいうちに習わせた方がいいの?」

最近では小学校で英語を勉強するようになったり、インターネットを使った英語学習や英語の子供向け番組など、子どもをとりまく環境が随分と変わりましたね。


キムタクの子どもがインターナショナルスクールに通っていると話題になったこともあったり…。やはりこれからの時代は英語くらいは話せないと…。ウチの子にもそろそろ英語をさせた方がいいんじゃないのか?と悩むニッポンのお母さんも多いだろうと思います。

某大手英会話学校の元社員で、自身も独学で英語を習得した私の意見として、ニッポンのお母さんにアドバイスしたいことは以下の3つです。

  1. 早いうちから習わせた方がいいが、早ければいいというものではない。
  2. お母さんも一緒に楽しく
  3. 英語を好きになることが最重要!

 

1.早いうちから習わせた方がいいが、早ければいいというものではない。

英語脳は子どもの時からつくる!まず1に関してですが、なぜ早いうちに英語をさせる方がいいのかというと、子どもの“脳”の立場からです。一般にバイリンガルの人には英語を理解する脳の回路があり、これは小さいころからの積み重ねによりできあがると言われています。英会話学校の人たちはこれを元に、「お子様の今のこの時期を逃すのはもったいない」とアプローチするよう教育されています。

さらに、英語の音をとらえる力は9歳10歳を過ぎるころから徐々に失われつつあるので、私たち大人がどんなに頑張ってもネイティブの完全な発音をまねることは大変難しくなっていきます。これを言語学者たちは「9歳のかべ」と呼んでいて、だからこそ音の習得が早い小さなときからネイティブ講師から英語を教わるのがいいと言われているのです。

子どもに英語を習わせた方がいい理由は他にもたくさんあります。小学生になると子どもも頭がどんどんよくなるので、何をするにも“理屈”とセットにしないと覚えにくくなってしまいます。例えば、私の知り合いのフランスに住む日仏家庭では2歳の子どもに日本語で話しかけていて、子どもも日本語で話をします。ママが子どもにビスケットをあげた時に、「ありがとうは?ありがとうって言いなさい」と言うと、その子どもは「Merci(メルシー)」と答えていました。このように、小さな子どもは理屈なしに“ありがとう”と“Merci”が同じ意味であることをいつのまにか覚えることができるのです。

しかし、早ければいいというものでもありません。私の弟は、当時の田舎町では珍しく小学生のころから毎週英会話学校に通っていました。学校からたくさんの教材やCDを買ってお金をかけたましたが、その結果もむなしく今では英語は苦手。反対に小さいころに英会話スクールなどにも行かなかった私の方が、後々英語に興味を示すようになりました。私のフランス人の主人も同じく、英語は中学校に入ってから初めて触れたクチだが、今ではネイティブスピーカー並みに英語が話せます。


だから、子どもに英会話をさせた方がいいというのは絶対ではなくなってくるわけです。小さなうちに英語をさせないと将来英語ができなくなるわけではないですが、将来的に子どもにとって有利になるかもしれない。反対に英語が嫌いになってしまう可能性もあるわけです。

 

2.お母さんも一緒に楽しく

子どもの英語学習にはお母さんの協力が欠かせません。子どもを英会話スクールに通わせた場合も、通わせなかった場合も、お母さんの存在はとっても大きいです。

子どもを英会話学校に通わせたらそれでOKだと思っているお母さんはとても多いですが、それは大きな間違い。お母さんと一緒に家でも英語を話すことも、とっても大切なことだと思います。実際に、私が働いていた英会話スクールに通ってた子どものなかで英語の上達が早いとスタッフの間でも一目置かれていた子どもは、お母さんとの会話も英語。「宿題終わった?」、「お腹すいた?」、「今日は何したの?」など、生活のなかの何気ない会話も極力英語で話すようにお母さんも努力していました。

「えぇ?でも私教えれない!」というお母さんも大丈夫。子どもと一緒になって英語を勉強すればいいのです。あまり義務っぽくならず遊び感覚で、お母さんも楽しんで英語を学ぶこと。その姿勢が大切だと私は思います。私も昔、どうしても英語が話せるようになりたい!と思っていた頃はよく母親相手に英会話の練習をしていました。母は英語はとても英語がしゃべれるとは言えないレベルですが、一生懸命に英語で話そうとする母の姿がかわいくて、娘としてはとても嬉しかったのを覚えています。母も楽しそうに協力してました。

 

 

3.英語を好きになることが最重要!

子どもに英語を習わせようかと悩むお母さん、一番大切なのは子どもが英語を好きになることです。あまりにお母さんの気合が入りすぎてしまうと、子どもにとって英語=やらなくちゃいけないことになってしまい、やる気がそがれてしまうかもしれません。せっかく、子どもに英語を習わせても子どもが英語を嫌いになり、それが苦手意識に繋がってしまったら最悪です。何もやらない方がよっぽどいいという結果になってしまいます。

子どもを英会話スクールに通わせる場合は、子どもが毎週のレッスンを楽しみにしていることが大切です。ですので、英会話スクールを選ぶ際も、「子どもが行きたくなる学校」を基準に選んでみるといいと思います。好きこそものの上手なれです。英語が好きになれば、自然と上達していくので、安心して子どもの英語の上達を長い目でみてみましょう。


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