アップルのカリスマ スティーブ・ジョブス

スティーブ・ジョブスがついにアップルを去る日がやって来ました。彼は現代の競争の激しいハイテクの世界でカリスマと呼ばれ、Iマックを皮切りに、様々なIシリーズ商品を作り上げ、そのどれもをヒットさせて来ました。

しかし過去の有名企業がそうであったように、アップルもカリスマ的経営者がいなくなり、その衰退の洗礼を受けることになりそうです。


今までカリスマ創業者がいなくなり、長期にわたりその屋台骨がゆれた企業はたくさんあります。たとえば、ディズニーは、ウォールト・ディズニーがなくなってから長きに渡り停滞しますが、外部から人材を引き抜いて立ち直りました。

また、日本を代表する企業であるソニーですら、創業者の1人であった森田昭夫が亡くなり、今だにその呪縛から抜け出せていない状態が続いています。

自動車では、大量生産を編み出したフォードですらも創業者のカリスマ性を払拭出来ずに、いまだにアメリカの自動車メーカーの2位に甘んじています。2000年には、ファイヤーストーンタイヤでリコールを出す不始末まで演じています。

また、マイクロソフトも、創業者のビル・ゲイツが引退し、バルマー氏が社長をしていますが、昔のような勢いがまったく感じられず、むしろ新興ハイテク企業にその領域を侵食されているように見えます。

このように、ハイテク企業であっても、弱電、自動車企業であっても、カリスマ経営者の影響を払拭して会社を前進させていくのは容易ではありません。

しかし、それでもカリスマ性を旨くはねのけて成長している企業もあります。たとえば、ホンダなどは、創業者の本田宗一郎が去った後も順調に成長し世界的な企業となりました。


成功したホンダの場合を考えてみると、ある特徴が見ることが出来ます。

1)カリスマ経営者が退任後、経営に一切口をはさまなかったことです。ホンダは、宗一郎が残したこの文化を今でも継承しており、社長が後任社長を選任しますが、それ以降経営に口だすことはなく、後任社長にすべてを任せる体制になっています。

2)創業者が、健康なうちに経営権を若い人にバトンタッチすることです。創業者は得てして、会社は自分のものと考えてしまう傾向があり、最後までいろんな役職で経営に携わろうとします。ホンダの場合は、創業者が会社での経営が一番楽しいと感じるタイミングで潔く退任しています。

3)自分の子供や親族を会社に入れないことです。ホンダでは、宗一郎がそれをさせないように徹底した言われています。

こうして考えていくと、創業者を失った会社で上記の3条件を満たしている会社はマイクロソフトくらいかも知れません。しかし、そのマイクロソフトでさえ、スカイプ買収ではビル・ゲイツが、パルマー社長の購入を進言したとしています。(経営にいまだに口を挟んでいるのです)

アップルの内情をすべてを知れませんので、3条件を満たしているのか?どうかわかりませんが、これをクリアーするのは、並大抵のことではありません。果たしてアップルをカリスマ創業者を乗り越えて、これからも輝き続けることが出来るのでしょうかー皆さんのどのように思いますか?(ウォールストリート・ジャーナル記事参照)


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