[dropcap style=”inverted”]単[/dropcap]語を覚えるのって、本当に大変ですよね。筆者も英語とフランス語を学習していますが、どれだけ辞書を開いても、また新しい知らない単語に出会い、語学学習で一番面倒な”ボキャブラリーの補充”というエンドレスな作業に嫌気がさすことが多々あります。

覚えては忘れてしまう単語を効率良く覚えるにはどうしたらいいだろう?ネットリサーチしてみると、海外の語学学習サイトに面白い記事があったのでご紹介します。題して、「12人の語学エキスパートが語る!お気に入りの単語暗記法」。単語の覚え方については様々な意見がありますが、これらのアイデアを参考にして、日ごろの語学学習に役立てて下さい。


 

アーロン ナイト(Aaron Knight)

アーロンさんはPhraseMixの考案者であり、日本で英語の先生をしていた経験がある。 

「単語=意味」という覚え方は良くない。単語はグループで覚えよう。例えば、“flock”(群れ)という単語を覚えたかったら、“a flock of sheep”というフレーズで覚えよう。動詞の“occur”を覚えたかったら、これも“if any problems occur”のようなフレーズで覚えると良い。フレーズで覚えるようにすると、一つ一つの単語が実際の場面でどのように使われるのか理解できるので効率的。

アルバート ウォルフ(Albert Wolfe)

Chinese 24/7」など、語学関係の著書多数。中国広州市で英語を教えている。

単純に、暗記しまくるというのは難しいと思う。できるだけ多く”目にする”というのが大事だから、壁やノート、手帳、PCのデスクトップなど至る所に、覚えたボキャブラリーを貼っておこう。何度も繰り返し目にすることによって、自然と忘れないようになる。

アンドレ クライン(André Klein)

ドイツ生まれの彼は、ドイツ語学習の本「 Learning German Through Storytelling」を執筆。語学学習ブロガーである。

単語の暗記は様々な方法があるけど、語学学習者は色々と試してみて、自分にしっくりくるものを選ぶっていう作業が大切だよね。単語カードを使って覚えるやり方が好きな人もいれば、単語暗記アプリを使った方が覚えやすい人もいる。僕のお気に入りの方法は、「物語で覚える方法」。興味をひく面白い本を読むことによって、語学学者はそれぞれの言葉が持つ感情や感覚を掴めるようになる。実際の生活と同じように、物語の登場人物や場所、関係性などと関連付けて新しい言葉を学ぶことで、早く深く記憶できるようになるんだ。

アンヌ メリット(Anne Merritt)

韓国でEFL講師をしているアンヌさん。CNNや the Telegraphなどのメディアで、語学学習法について語ることもある。

単語学習の効率的な方法があるとすれば、それは“文脈で学ぶ”って方法かしら。私たちがコミュニケーションをとるときは、単語ではなくフレーズやセンテンスで会話をしている。だから、単語帳や単語カードなどで学ぶだけでは不十分だと思います。カードを使ってたくさんの単語を覚えられたとしても、実際にそれをどのような場面で使うのかが分からなければ意味がありません。新しい単語に出会ったら、その単語が持つ特徴を考えてみて下さい。

  • カジュアルな会話で使うのか、フォーマルか?
  • 文語か、口語か?
  • ある特定のトピックでしか使わない単語か?… など

文脈から意味を推測するスキルは、語学学習者にとってはかけがえのない財産です。ですから、新しい単語に出会ったら、それをどんなセンテンスで使えるのか試してみてください。

 

ベニー ルイス(Benny Lewis)

彼のブログ「3ヶ月でペラペラ」は、語学学習ブログとしては最大で、彼自身は11ヶ国語話せるという(アメリカの手話もできるそうだ)。

ネイティブスピーカーに聞くこと。練習のために会話し続けること。そのなかで、新しく知った単語を使ってみる機会があるはず。そしてその言葉もまた忘れて、恥ずかしい思いをすれば、絶対に忘れることはないはず!外に出て、人と学べ!

カミール(Camille Chevalier-Karfis)

彼女は旦那様のオリビエと2人でFrench Todayというウェブサイトを運営している。彼女自身、19年間フランス語を教えている先生である。


私は単語カードがお気に入り。でもやっぱり、短いセンテンスを一緒に書いておくといいわね。その単語を普段の生活の中でどのように使うのかがわかれば、記憶しやすくなる。そして、複数形や単数形、冠詞、類語、発音などもいっしょに覚えられたら尚良し。フランス語は必ずしも書かれたアルファベット通りに発音しないことも多いので、初心者や中級者は、オーディオから覚えるというのも一つの手です。

(キャサリン)Catherine Wentworth

バンコクに住む彼女はブログ「ウーマン ラーン タイ」で、タイ語の学習やタイでの暮らしなどを綴っている。

繰り返しが大切。読んで、書いて、大きな声で発音するということの繰り返しで、やっと記憶できるものだから。

コリーン(Corinne McKay)

コリーンはフランス語翻訳者。アメリカ翻訳協会の役員の一人であり、これまで翻訳してきた著書多数。

オーディオから語彙を学ぶという方法もいい。最近は、フランス語の語彙のアップデートをポッドキャストやYOUTUBEを見て学習しているわ。この方法だと新しい言葉でも忘れにくいの。

デビット(David Mansaray)

デビットは独学の第一人者。どうすれば学校に行かずに、たった一人でも効率的に学ぶことが出来るか?に焦点をあてたブログ、DavidMansaray.comには多くの語学学習者から支持されている。

自分の周りの世界を勉強している言葉で説明するという訓練が効果的です。こうすることで、自分が知っているボキャブラリーが何なのかがはっきりしますし、アウトプットすることで記憶を呼び戻すこともできます。例えば、道路を渡っている男の人がどんな服を着ているか、といった質問を自分に投げかけてみるのです。

  • 学習言語で洋服のアイテムを全て言うことがでできるか?
  • 色の名前を全て言えるか?
  • ベビーカーをひいている女性を見たとして、”ベビーカー”を学習言語で言えるか?

学習言語で何て言うのかわからないアイテムに出くわしたら、メモしておいて後で調べるようにする。

このメソッドの可能性は無限大。いつでもどこでもできるし、僕がやってきた単語暗記法のなかで一番効果的だと思う。

ドノバン(Donovan Lee Mcgrath)

文学者、作家、研究者。1993年からスワヒリ語を教える。著書多数。

 

学習言語に囲まれること。自分の家にあるものを書き出してみたり、買い物メモを学習言語で書くのも有効。こうすることで、暗号のような単語が自分の身の回りにある”あなたに関係のあるもの”として、脳にインプットされます。

フローラ(Flora Petersen)

フローラは語学学習サイトBabbel.comのコミュニケーションマネージャー。バベルには1700万人のユーザーがいる。

様々なシチュエーションでボキャブラリーのおさらいをしてみて。書くのも良し、聞くのも良し、歌っても良し!クリエイティブに新しく習った単語と遊ぶのです。自分のなかから語彙をだすことが大切。自分の部屋に閉じこもって勉強していてもダメ。それではわかりが遅くなって、孤立してしまいます。目標をはっきりさせることも大切。母国語であなたが話したいトピックを学習言語でどのように言うかと考えてみるのも良い。自分がどうしても話ししたいことなら、忘れにくい。それと、間違えたり、覚えたことを忘れるのを怖がらないで。

ジェームズ(James Heisig)

日本語や中国語に関する著書が多い。宗教哲学者でもある。

語学の先生ではないので、私がアドバイスできることといえば…読んで、読んで、読みまくれってことです。子供向けの本から始めて、だんだんと難しいものに挑戦していくと良いでしょう。

参照:smartlanguagelearner.com

ちなみに…

個人的には、デビットさんのメソッドが面白いと思いました。ちなみに筆者は新しく覚えた単語は紙に大きな字で書きだして、トイレのドアに貼るようにしています。こうすると、トイレに行くたびに単語を目にするようになるので、無意識に覚えてしまいます。何度も忘れて、何度も覚えることを繰り返していくうちに、定着する語彙の学習。みなさん、頑張りましょう!


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