ホームジャパン日本に住む外国人が思う、日本人がセックスしたくない4つの理由

日本に住む外国人が思う、日本人がセックスしたくない4つの理由

一般社団法人 日本家族計画協会が行った『第7回 男女の生活と意識に関する調査』によると、男性の性交開始年齢が遅くなっており、セックスに積極的でない男性が増えています。16~49歳までの男性3000人を対象に2年おきに行う調査で、恋愛やセックスに消極的な”草食男子”を超えた、「セックスに興味がない」という”絶食男子”が若年層を中心に増加しているそうです。

こんな昨今、「日本人はセックスをしない」と言われていますが、その原因はどこにあるのでしょうか。

そこで今回は、「日本に住むようになって、日本がセックスレス大国である理由がわかるようになった」と語る在日外国人Ken Seeroiの分析を紹介します。彼はとてもうがった見方をしていますが、外国人の意見&反応としては面白いです。

 

日本人がセックスをしない4つの理由

仕事に忙殺されるから

都心部に住む日本人は特に、多くの時間を仕事に費やしている。日本での労働時間はアメリカ人の私たちには理解できないほどだ。例えば、僕の元生徒であるナオコはプログラマーだが、1日20時間働くときもあるそうだ。

ナオコ: 毎朝4時に机の電気を消して、そのままそこで4時間寝ているんです。

僕: ロッカールームはないの?服はどうしてるの?

ナオコ: 同じ服を毎日着ています。でも、日曜日は半日だけ家に帰って、シャワーに入ります。男性社員は1ヶ月に一回しか家に帰りませんよ。

僕: 体臭がきつくなるだろうね…。そんな生活をどれくらい続けているの?

ナオコ: 5年と3ヶ月です。

確かにこれは極端な例かもしれない。しかし、このような生徒は他にもいる。マサヒロは某有名飲料水メーカーの管理職。彼は朝9時から夜中まで週6で出勤し、昼食休みはデスクで15分。日曜日は休みだが、英語の勉強に当てている。だが、

「のんきに暮らしているよ」と彼は言う。「うちの会社は国際的な大企業だからね。日本の中小企業はもっと大変だよ。」

俺: 奥さんと過ごす時間はあるの?

マサヒロ: 奥さんには日曜日に会ってるよ。

俺: でも日曜日は英語の勉強のためにここに来てるじゃん。

マサヒロ: それもそうだね。

仕事に忙殺される日本人
写真: Justin C.

日本での生活では2つの選択を迫られる: 独身でがむしゃらに働き、洗濯物と食べ終わったカップラーメンのゴミの溜まった小さなアパートで暮らすか、結婚するかだ。

結婚さえすれば、仕事に行って夜中に帰ってくれば、サランラップに包まれた夕食がテーブルの上におかれ、温かいお湯が沸いたお風呂が用意されている。奥さんも子どもも先に寝てしまっているが、買い物やアイロン、掃除、洗濯、様々な支払いなど面倒なことは全て奥さんがしてくれている。

日本の若い人はこのような家庭の姿を当たり前として育っているので、どこかおかしいと感じることもない。結婚は素晴らしい選択ではなく、最悪な状況よりも少し“マシ”な選択なわけだ。

男にとっての結婚とは、奥さんのために働くこと。女にとっての結婚とは、契約で結ばれた奴隷だ。

風俗業が発展しているから

これは日本に住んでいないとなかなかわかりにくい現状だが、日本人男性はいつでもどこでもセックスをお金で買うことが可能だ。それも高級ランチと同じような値段で。夫婦間でそれを黙認しているカップルもいるほどだ。

そこそこお金のある男は、きれいな女性とセックスしようと思えば好きなだけできる。風俗業界は日本での「セックス」の位置づけを「商品」にしてしまった。映画のチケットや食品のように、お金で買えるものになってしまったのだ。セックスは2人の間でされる愛情表現ではなく、必要に応じて買ったり売られたりするものなのだ。

日本人男性の多くが風俗に行くわけでもないし、日本人女性の多くがこういう場所で働くわけではない。ただ、風俗業や水商売が存在するという環境が、男女関係の価値観に影響を及ぼしているように思うのだ。

昔、つきあった彼女は僕にこんなことを言った。

「知ってる?私とデートするのにお金を払う男の人もたくさんいるのよ」と。

僕は何も言い返せなかった。だって、その通りだから。

人間関係が希薄

最近、僕の女友達がお見合い結婚をした。彼女は酔っ払っては僕にキスをしようとするような女だったが…。

僕: 彼のこと、愛しているの?

彼女: 彼は電車の整備士なの。安定した仕事に就いているわ。

僕: 質問の答えになってないんだけど。

彼女: そのうち応えるわ。

日本の社会はロボットのように効率よく機能している。上司や親、先生が言うことをそのままするからだ。日本ではヒエラルキーがどこにでもある。例えばあなたがラーメン屋で働く場合、「店長、チャーシュー2枚の変わりに3枚にしてみませんか?」なんて提案はしない。常識知らずだと思われてしまう。日本ではこうはいかないのだ。

人から言われたことに歯向かわない。新しいアイデアを持ち出さない。見知らぬ人とは会話しない。それが日本だ。

僕は今のアパートに越してきて1年半になるが、これまで会った隣人の数はたった1人。実は昨日の朝、エレベーターで僕と同じくらいの年齢の男性と一緒になったんだ。彼は急いだ様子でネクタイを締めていたから、僕は「今日もまた忙しい朝ですね“Yeah, another busy morning, huh?”」と声をかけたんだ。

そしたら彼はなんと言ったと思う?ここでひとつクイズにしよう。以下のA~Eのなかで彼の反応はどれだったでしょうか。(一つ選択せよ):

A. “本当そうですね。”

B. “全くだよ。目覚ましのセットし忘れるなんて!”

C. “ネクタイの締め方わかりますか?”

D. “マジ?白人が同じビルにいる!”

E. 完全無視

正解はE。日本人はあまり知らない人との接触をしようとはしない。だから、日本人にとって友達を作ったり、人脈を作るのはとても難しい。だから、ホストやホステスバーのような“会話をするためだけの場所”が日本には存在するのかもしれない。

日本人はそれぞれの役割がはっきりと明確な社交の場での振る舞いがとても上手である。上司と部下、客と店員など…。明確なルールとわかりやすい慣習があるが、これらの関係性や役割が曖昧な場では?例えば、2人の日本人がスーパーのレジで並んでいる間に会話するとしたら…。すごく気まずい雰囲気になるのではないだろうか。

そんな空気、時代

日本のいい時代、90年代バブル期
写真:Ewan Topping

人間というのは、周りの環境や人に影響を受けやすい。周りがそうだから、自分もそうというパターンはどこの国にも見られる現象だ。なので、もし日本がラブラブなカップルで溢れる国ならば、自分もそうなるという可能性は高く、日本人がセックスをしないのは今の時代特有の現象だと言える。

先週、同僚のフジモトさんと会話していたときだ。

フジモト: 君は90年代に日本に来るべきだったね。今の日本とは全然違うよ。みんな金儲けしてたし、ポジティブで明るくて、とても楽しい時代だった。

僕: らしいね。たくさんの人から同じような話を聞いたよ。

フジモト: その時代、俺は奥さんのほかに彼女もいたんだよ。

僕: でも今は、奥さんだけ?

フジモト: うん。不景気なんだと思う。

彼の言うように、20年早く日本に来ていたら、時代も人も違ったのかもしれない。今の日本は「恋愛しないトレンド」にあるから、パートナーを見つけるのがますます難しくなるという悪循環にあるともいえる。

 

まとめ

いかがでしょうか。彼曰く、日本人がセックスをしないのは、1)時間がない、2)風俗がある、3)人間関係の希薄化、4)時代という理由があるそうです。なかには誇張していたり、当てはまらない箇所もあるように筆者は思いますが、「外国人が感じていること」という観点から見てみるとなかなか面白いまとめだと思います。

日本人のあなたはどう思うでしょうか。

参照:Japanese Rule of 7、写真:takasuii

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12 コメント

  1. こういう外国の方からの貴重な意見は、とても参考になります。
    言語の壁で普段日本人以外の意見がなかなか知ることが出来ないので。
    いいか悪いかは別として、これが現代の日本なんですよね。
    「周りがそうだから、自分もそうというパターンはどこの国にも見られる現象だ」
    というのは以外と認識できているようでできてない部分だと思うので、
    考えさせられました。

    • たしかに人としての本質的な部分は大して変わらないんだろうけど、ちょっとした文化の違いなど細かい違いについては認識できてないかもね

  2. 個人的に思うのは格好かな。可愛さ、スマートさはあるけどエロさのある又は女を感じられる格好をする女の子はあまりいない(俺が付き合った子や知り合いなどを見た限りだけど)

    外では可愛さ全開の格好、家ではフリースやモコモコパジャマなど。新鮮な内は良いけれど、慣れてくると手を伸ばす気にならない。

    昔バンクーバーにいた時に半年以上付き合ってた子は結構谷間を見せる格好してて、それを彼氏として苦々しく思ってた反面、性生活ではプラスに働いてた気がする

  3. 鋭い分析ですね。ほぼほぼ網羅してますが、敢えて補足するのであれば、1番目。家に帰る人は圧倒的だが、自宅に帰る頃は仕事で目が回るような忙しさだったのか、ヘトヘトになる。なので、精神的にも肉体的にも疲れ果てて帰宅し、さらに妻・恋人の愚痴などを聞かされた後、果たして気力が残っているか微妙。逆に、愚痴の後で夜の営みをと妻・恋人やらからせがまれたら、しまいには男性側が精神的に参ってしまい、インポテンツになる可能性もある。

  4. 子育て雑誌なんかではかなりの確率で多いのが、
    – 女性が疲れててやる気がおきない
    – 子育ての方が大事で性欲がなくなった
    – 異性として見られなくなった
    子育て雑誌を一度もみたことない、独身男性には信じられないかもしれないがこんな結果が本当に多い。
    元をたどってくと、ほんとうに好きではない人と結婚する女性は多いのかもしれない。

  5. エレベーターの話しだけど、英語で話し掛けたのなら、その住人は英語が理解できなかったのか、ヒアリング…聞き取れなかったのかも?外国人であろうがなかろうが、同じアパートに住んでいても、初対面でいきなり話し掛けられたら言葉に詰まる。

  6. 結局日本はオナニー大国だからだと思う。
    AVが発達したのもそれが理由じゃないかな。
    日本人の気質から考えればなんか理解できるよ。

  7. すらっとした可愛い子や美人はいると思うのですが、エロさを感じさせる女性は殆ど見なくなった気がします。

  8. 日本は今少子高齢化がとても深刻ですが、これらが解決されればセックスのことだけじゃなく、少子化も緩和される気がしました。
    個人的に、この問題の根本は1)かなと思いました。仕事の忙しさが減ったとしたら2,3も解決に向かうのでは。
    時間に余裕があれば風俗でちゃちゃっと済ますことが減りますし、精神的に余裕があれば、社交しようとも思うでしょう。結果、男女間にも良い影響がでるように思います。

    ただ解決しようにも、政府には期待できないので、そういう時代が来ることを待つしかなさそう。私は30代ですが、幸い周りには仕事嫌いの人間が多いので、もしかしたら我々世代はそういう人が多いかも。あと20年後くらいには経済至上主義から脱却し、こういった問題もなくなっているかもしれません。

  9. 最近の若者は、ワーキングプアーが非常に多いこともいえるね、働いても食べるのがやっとの状況からは、彼女がデキることは想像しがたい、やはり生活にゆとりが必要だね、少子高齢化社会では国は消滅してしまうね。

  10. 他に面白いことがあるから。
    そんなことより友達と遊んだり、趣味に没頭したり、旅行したりする方が有意義に感じるからです。

  11. セックスは非日常的な行為ではなくて、食事や入浴と同列にあるんだけどね。日本人はセックスを特別なモノとして捉えすぎる。

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