どこが間違っているか分かる?日本人にありがちな英語の間違い

マダムリリーは日本で英会話講師をしている外国人の友人が数人います。彼らと「日本人の英語」の話になると、必ずといって

日本人ってみんな同じ間違いするよね?


と言われます。どうやら私たち日本人はみんな似たり寄ったりな間違いをするそうです。ネイティブスピーカーからすると、日本の中学や高校で習った英語は自然でないだけではなく、「こんな表現聞いたことないよ!」と思うような表現もたくさんあると言います。

そこで今回は、私が友人から聞いたこれらの情報と、日本の英会話スクールで働く外国人のブログなどを元に、「日本人にありがちな英語の間違い」を紹介します。あなたはこれらの英語のどこが間違っているのか、言い当てられますか?

1Swimming is very interesting.
水泳はとても面白い

日本語では、「あの芸人は面白い(funny)」という場合も、「このスポーツは面白い(enjoyable)」という場合も、“面白い”という単語を使いますが、このような例文で’interesting’を使うのは間違いです。英語での’interesting’は、知的欲求をくすぐるような面白さを表現する単語だからです。“面白い”という日本語と英語の’interesting’は必ずしもイコールではないと覚えておくといいでしょう。

「この本は面白かった」、「あの人の話はいつも面白い」、「彼は面白い仕事についている」というような表現で、’interesting’を使うのは正しいですが、主語が「週末」や「アクティビティー」などの時は、 ‘enjoyable’ や’fun’を使ったほうが正しいです。

正しい言い方: Swimming is great fun/very enjoyable

2Come here. I’ll teach you where the bathroom is.
こっちへおいで、トイレの場所を教えるよ。

日本語の「教える」は、英語で’teach’だと、中学生の時に習いましたよね?でも実際は、日本語の「教える」の意味に最も近い英語は’tell’や、’show’です。’teach’はかしこまった言い方で、アカデミックな印象を与える言葉です。「学校で英語を教える」のように、先生と生徒がいる場合のイメージをもちます。情報として単に伝える場合は、tellを使いましょう。地図を描いたり、図示したり、実演して「教える」場合は、’show’が正しいです。

正しい言い方: Come here.  I’ll show you where the bathroom is.

3Let’s keep clean!
清潔を保ちましょう!

日本人に英語を教えるネイティブスピーカーからすると、日本人は’Let’s’をばかみたいに多用するそうです。何にでも’Let’s’を使いすぎで、とても奇妙に感じるのだとか。

私も以前は、「~しようよ!」と日本語で言いたいときに’Let’s’で文章を作っていたのですが、周りの外国人が’Let’s go’意外で使っているのをあまり聞いたことがないなぁと、ある日気が付いてやめました。ネイティブは日本人が思っているほど’Let’s’を多用しないようです。

※「例えば~だったとするじゃん?」みたいな言い方で、’Let’s say…’と言うのはよく聞きます。それと、エレベーターを待っている時に、エレベーターがなかなか来なくて、「もう階段で行こうか」と言いたいときなんかも、’Let’s take the stairs.’と言います。

正しい言い方: We should keep this room clean. 

4What’s your hobby?
趣味は何ですか?

これも日本人が大好きな間違った表現。日本語の「趣味」と英語の’hobby’は全く違うニュアンスの言葉です。というは、日本人は「趣味」という言葉を割とよく使いますが、英語では知識や技量で負けることがないような、かなり本格的な趣味をさします。なので、「趣味は寝ることです」を英語で、’My hobby is sleeping.’ なんて言ったら、おそらく何を言いたいのかわかってもらえないと思います。

ちなみに私は十数年の外国人との会話で、これまで一度も’hobby’という単語が出てきたことがありません。それくらい、日常では使わないかなりレアな言葉です。’hobby’はめったに使わない言葉だと覚えておくといいでしょう?

正しい言い方: What do you like to do on weekend?(in your free time)

5I’m an office worker.
私は会社員です。

サラリーマンは和製英語です

これは間違った英語ではないですが、外国人が相手なら誤解を与えてしまう言い方かもしれません。日本人同士の会話では職業を聞かれて、「会社員です」と答えればそれでOKですが、欧米人との会話では「会社員」というオブラートに包んだ言葉を使うと、「この人は自分の仕事についてあまり語りたくないのかな?」、「自分の仕事に誇りがない?」、「もしくはヤバい仕事でもしてるの?」という風に、変に勘違いされてしまう可能性があります。

職業を聞かれるのは、私もいまだに苦手なのですが、周りの外国人たちを見ていると、みんなかなり具体的に説明しているようです。どんな会社の、どんな部署で、どんなポジションで、何人のチームがいて、どんなプロジェクトに係っているかまで会話を広げていきます。日本人(私個人)の感覚からすると、彼らの仕事説明は自慢しているようにも聞こえてしまうのですが、本人たちはとても堂々としていて、互いをより深く理解するきっかけになっているようです。


なので、「仕事は何やってんの?」と聞かれたら自信を持って、自分の言葉で答えたほうが好印象だと思います。’I work in an office.’や、’I’m an office worker.’などは、意味としては間違っていないのですが、外国人には誤解を与える言い方なので避けたほうがいいでしょう。

正しい言い方: I work in the sales department at Toyota.  I’ve worked as a lead project manager for the two past years but now…(つづく)

6She went shopping at a supermarket.
彼女はスーパーで買い物をしました。

日本語では「食料品の買い出し」の意味でも、「買い物」という言葉で表現できるので、買い物=ショッピングだと勘違いする人がいますが、これも間違いです。英語での’shopping’は、洋服やアクセサリーなどデパートやショップでの買い物をさし、スーパーへでの買い物は、’go to buy groceries’と言います。ネイティブのなかには、単純に’do groceries’という人もいますが、これは厳密には正しくない表現だと聞いたことがあります。

正しい言い方: She went to buy groceries.

7I slept over this morning.
今朝は寝坊しました。

これは、私が学生の時にした間違いです。「寝坊」を英語でどう言えばいいのかわからなかったので、何となく前置詞の’over’を付けておけば意味が伝わるかなと思い、遅刻のいいわけで、’I’m sorry, I slept over .’と言いました。そしたら、外国人教諭にクスッと笑われ、’At boyfriends place?(彼氏の家で?)’と聞かれました。

後で知ったのですが、sleep over(過去形はslept over)は外泊、お泊りの意味で(子どものお泊り会という意味もある)、寝坊したと言いたいときは「寝入る」というニュアンスの’sleep in’が正しいそうです。この時はみんなの前で少し恥をかきましたが、この失敗のおかげで’sleep in’という表現を一発で覚えました。

正しい言い方: I slept in this morning.

8I played with my friends this weekend.
週末は友人と遊びました。

こんな感じが’Play'(遊ぶ)です

あなたが子どもならこの表現で間違ってはいませんが、大人が使うと大間違いです。’play’はとても子どもっぽい言葉なので止めたほうがいいでしょう。これをネイティブが聞くと、「子ども同士でおもちゃを使ったごっこ遊び」をしているイメージを連想するそうです。

日本語で言うところの、大人の「友達と遊ぶ」は英語で’hang out’。これは結構使う表現なので、覚えておくと便利です。

正しい言い方: I hang out with my friends this weekend.

9Are you okay?
大丈夫ですか?

これもちょっとニュアンスが日本語と英語では違います。日本語での「大丈夫?」は軽い感じでありながら、たくさんの意味を持つ言葉です。例えば、遅刻してきた人に「大丈夫?」と言えば、朝に何があったのか、どんな事情で遅れたのか遅刻の理由を聞く言葉になります。

しかし、英語の’Are you okay?’は単純に「体調がどうか」と聞いているだけです。相手の外国人は、遅刻の理由を聞いているとは全く理解できないでしょう。日本語の大丈夫?という感覚で、’Are you okay?’と聞いてしまうと、相手の外国人から「え?何で?なにが?大丈夫に決まっているじゃん!」という反応が返ってくるかもしれません。大丈夫?と声をかけたくなったら、「自分が聞きたいことは何か」を明確に突き止めてから言葉を発するといいかもしれません。

正しい言い方: Is everything all right? / What happened ?

10Do you know Madame Riri?
ねぇ、マダムリリーって知ってる?

会話の中で、○○って知ってる?と聞きたいときは、’Do you know’で聞くのではなく、’Have you heard of’を使いましょう。’know’という動詞は、単純に見聞きして知っているというよりも、「理解している」、「経験して知っている」、「熟知している」というニュアンスを含みます。

単純にそのものの存在や、それがどういうものかを知っているかが聞きたいときは、’Have you heard of’を使って、「~って聞いたことある?」と聞いたほうがいいです。日本語の「知ってる?」という聞き方は、英語にすると「聞いたことがある?」と聞くのだと覚えておきましょう。

正しい言い方: Have you heard of Madame Riri?

 

まとめ

中学生・高校生時代に使った参考書に乗っている英文は、実際に英語を外国人に使う場面になると全く使えないことも珍しくありません。日本の英語教科書の最大の問題点は、“文化背景”を全く無視した英語の表現を大量に載せている点です。

日本の、この英語教育で日本人が英語が話せるようになるわけがないっ!というのが英語を勉強すればするほど、英語のレベルがあがればあがるほどわかってくると思います(それもそれで学習の面白みではあります)。

学校教育でも使える英語を教えるようになれば、日本人の英語に対する苦手意識もなくなっていくように思うのですが…。

とはいえ、これから英語で外国人とコミュニケーションをとる必要がある人は、いつも言いたいことを「より具体化して言う」というのを心がけると良いと思います。話す前に何を言いたいのかを自分の中ではっきりさせ、具体的に言おうと心がけていくうちに、「英語ならこう言うべきだろう」という憶測が立ち、語学センスが磨かれていくと思います。


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